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光文社厳選!和食情報ナビ

gainer

そろそろ、少し落ち着いたUpperな居酒屋で蕎麦で〆たい夜がある

宴の〆といえばラーメン? ここだけの話、それでは胃が重い晩があるのも事実。
さらにもし、心から楽しめる酒と美味に囲まれた集いの場の後ともなれば、
上質な一杯で〆たいという思いは殊更高まるのではないだろうか。
そこで、自ずと宴の機会も増える年納めの機に、そんな気持ちに応えてくれる
上質かつ、最後には蕎麦を供してくれる店をご紹介。
〆ものにまで気を配っておけるのが大人の余裕というものか。

カウンターだった店内を段階的にリニューアル。仕事を間近にするカウンターにゆったりとスペースを確保したテーブル席、個室も併設しより使い勝手もよい。

恵比寿 新割烹 恵比寿 かのふ

  • 住所:東京都渋谷区恵比寿南1-14-2 タイムゾーンビル4F
  • 電話:03-3714-5670
  • 営業時間:18:00~21:00LO、土曜~20:30LO / 休み:日曜、祝日
  • 席数:カウンター4席、テーブル4席、4~6名個室1室 ※全席禁煙
  • 予約:可、サービス料:10%、オープン年月:2006年10月
  • 最寄駅:JR山手線ほか「恵比寿駅」から徒歩約5分
  • 酒の種類:日本酒14種類。アメリカでワインテイスターとして活躍するソムリエによるワインも豊富。レアな銘柄も。グラスシャンパン¥1,100~、ワインは赤白ともに¥1,300~。
  • 客層:7:3で男性が主体。ビジネスマン、会社社長、弁護士、医者の利用も多い。
冷やかけ ※「かのふコース」

〆の蕎麦には……
冷やかけ ※「かのふコース」¥8,000~より

北海道幌加内産の蕎麦粉を使用。蕎麦本来の風味を最大限生かすため、シンプルな白醤油のかけ出汁で提供される。素焼きのりと黒七味を添えて。

店主の審美眼が光る器で供される厳選素材の美味と潔い冷やかけ蕎麦

実家の鮨店に、東京と京都の名店で腕を磨いた店主・香山中宣氏の料理はまず„素材“ありき。長崎県五島列島産のサバ、福井県の香箱蟹、千葉県銚子で一本釣りされる金目鯛など。
全国各地から仕入れる食材は天然物にこだわり、丁寧に仕込み。素材の声に耳を傾け、最高の美味へと昇華させる。名のある作家による器使いも魅力のひとつ。ひと口握りで、あんかけで、炙りでと、趣向を凝らした逸品を端正な器が一層引き立てる。
コースはひと口寿司にはじまり、蕎麦で締めくくる。素材感を大切にする店主の姿勢を表す、さっぱりとした「冷やかけ」。北海道幌加内産の蕎麦粉で打った蕎麦は、澄みきった白醤油のかけ出汁で手繰る。むむっと唸ること請け合いだ。

リニューアルにより個室も併設。4~6名までの利用が可能。個室料はなし。気軽な接待や会食などの利用にも最適な空間だ。

若き料理長による自慢の細打ち蕎麦と手技を凝らした格別な一品料理を

キャッチーな店名からも察するように、「賛否両論」笠原将弘氏が手掛ける新店。コース主体の「賛否両論」に対して、こちらはアラカルト中心。
関西風と関東風が選べるだし巻き玉子など定番の一品料理に、本日のおすすめでは旬の魚貝料理に松茸コロッケや甘鯛のかぶら蒸しなど、笠原氏のスペシャリテもオンメニューする。〆は料理長・齋藤義展氏自慢の手打ち蕎麦を。
蕎麦屋での修業経験があるだけに、腕は確か。人気のカレー南蛮蕎麦は、細打ちの麺を生かすためカレーは別添えで。
出汁を効かせる蕎麦屋のカレーとは違いクリーミーでスパイスの風味も絶妙。非の打ちどころがない味わいで後を引く美味しさ。「麺=MEN」という語呂合わせにも納得だ。

若き料理長、齋藤義展氏。「今年の大みそかは当店でぜひ蕎麦を」とのこと。恵比寿駅まで行列を作る「三丁目の奇跡」を本気で目指す。

住宅街に差し掛かる広尾の一角に6月20日オープン。26時30分ラストオーダーという心意気も嬉しい限り。使い勝手のよさも魅力のひとつだ。

広尾 賛否両論MEN’S館

  • 住所:東京都渋谷区東4-9-10 TS広尾B1
  • 電話:03-6805-1197
  • 営業時間:19:00~26:30LO / 休み:水曜
  • 席数:カウンター7席、テーブル18席 ※全席禁煙
  • 予約:可、サービス料:なし、オープン年月:2014年6月
  • 最寄駅:JR山手線ほか「恵比寿駅」から徒歩約16分
  • 酒の種類:ワインも扱うが、日本酒中心。常時10種類を揃え、その時々でお勧めを数種類。グラス¥500~提供している。春夏秋冬でラインナップを変えている。
  • 客層:6:4で女性客が多い。遅い時間帯は、男性ビジネスマンや料理人など同業者も多数。
カレー南蛮蕎麦

〆の蕎麦には……
カレー南蛮蕎麦 ¥1,000

粘りのある蕎麦粉を使用するコシの強い一九蕎麦。かなりの細打ちで、のど越しも抜群。カレーは別添えの“冷やあつ”で供されるが、食べ方はお好み次第。

ほかにも〆を選ぶなら……
「納豆おろしぶっかけ蕎麦」¥900、「冷やし鴨南蛮蕎麦」¥1,200、温かい蕎麦なら「きつね蕎麦」¥900、「とろろ蕎麦」¥1,000も。

元はバーテンダーであった村上さんが女将を務める店。ヤナセ杉を使用したカウンターは熊本城からヒントを得て武者返しのような造りに。

西麻布 やわら木

  • 住所:東京都港区西麻布2-24-14 サフヤ西麻布1F奥
  • 電話:03-3400-4700
  • 営業時間:18:00〜26:00※25:00LO / 休み:日曜、祝日の月曜
  • 席数:カウンター8席、テーブル10席 ※全席喫煙
  • 予約:可、サービス料:お通し¥1,000、オープン年月:2007年8月
  • 最寄駅:東京メトロ日比谷線ほか「六本木駅」から徒歩約10分
  • 酒の種類:日本酒と焼酎を中心に、シャンパン、ワイン、バーボンまでひと通り。村上さんが作るカクテルもおすすめ。
  • 客層:40~50代が中心で、男女比は7:3。スーツを着たビジネスマンが多い。
二八そば

〆の蕎麦には……
二八そば ¥950

渋谷にある系列店で、毎日村上さんが打つ手打ち蕎麦。オーナーが江戸前蕎麦を習い、それを村上さんに伝授したそう。取材当日は茨城産の新蕎麦を使用。

ほかにも〆を選ぶなら……
常連がこぞってオーダーするのが「明石焼き」¥750。おでんと同じ出汁を使い、一度素揚げした明石焼きとマッチ。

熊本名物を肴にはじめおでんで中継ぎ、最後は手打ちで〆る

「蕎麦粉はその時季いいものを取り寄せて、石臼挽き。居酒屋のレベルではないと思いますよ」
そう、女将・村上景子さんが得意顔で勧めてくれたのは、まさしく、折り目正しい手打ち蕎麦。この二八が、女将が当日、打ったものだと聞いてさらに驚いた。西麻布のちょっとわかりづらい路地裏で暖簾を掲げる「やわら木」は、不思議な店だ。武者返しのように反り返ったカウンターをバーとして使う客もいれば、出汁の利いたおでんをつまみに、ちょっと一杯の客も。
さらには馬刺しに辛子れんこんと熊本料理まで振る舞う。そんな思い思いに楽しむ客が大抵最後に頼むのが女将の手打ち蕎麦。つるりと、胃の腑に落ちる味はまさに、夜の〆にふさわしい。

店のもうひとつの名物が昆布と鰹のあっさり出汁で炊いた各種おでん。「おでん」3種¥880、5種¥1,380。馬のスジ肉やトマトなどの変わり種も。

深夜に嬉しい本格料理。炉端で味わう旬魚と「からすみ蕎麦」の名店

時折はぜる備長炭の熱気を前に、次々と焼きたての干物や野菜がテーブルへ運ばれる。中目黒駅からすぐの「なかめのてっぺん 本店」は、終電を過ぎても夜な夜な食事を楽しむ人が集う、熱気溢れる店。
「0時過ぎてから料理を食べに来る同業者も多いんですよ」とは大将の村井良二氏。炉端に陣取り、まさに高温と格闘しながら、出来立ての炉端焼きを振る舞う。素材の鮮度と旬、そして焼き加減。
シンプルだからこそ、真っ向勝負の店の味に、同業者が惹かれてしまうのは至極当然かもしれない。そして、最後は「からすみ蕎麦」。蕎麦が見えないほどに盛られたからすみは肴にしてもよし、〆の逸品としても不動の人気。忘年会の夜、深夜メシの切り札に、ぜひ。

「釧路のつぼ鯛やどんこ椎茸、今だったらアスパラや長なすも旨いね」と大将の村井氏。素材それぞれの味を引き出す焼きの技術は流石。

「コミュニティーの場所を作りたい」というオーナーの意向により、店はほぼどこからでも、すべての人の顔が見渡せる造りに。

中目黒 なかめのてっぺん 本店

  • 住所:東京都目黒区上目黒3-9-5 プラージュメグロ1F
  • 電話:03-5724-4439
  • 営業時間:18:00〜29:00※28:00LO / 休み:不定
  • 席数:カウンター14席、8名個室1室、テーブル34席※禁煙14席、喫煙42席
  • 予約:可、サービス料:お通し¥520、オープン年月:2006年9月
  • 最寄駅:東急東横線ほか「中目黒駅」から徒歩約1分
  • 酒の種類:「貴」、「黒龍」など、人気銘柄を中心に季節の日本酒など15種以上が揃う。ほかに焼酎、梅酒なども充実。
  • 客層:30~50代と幅広い。男女比は6:4。場所柄、私服の人が多い。
からすみ蕎麦

〆の蕎麦には……
からすみ蕎麦 ¥1,390

たっぷりのからすみがのった蕎麦は、汁なしで味わう。太打ちで味がしっかりした蕎麦を使用。最後は無料のごはんを、からすみにまぶして味わいたい。

ほかにも〆を選ぶなら……
「高菜明太めし」、「皿うどん」、「焼きおにぎり」など、〆メニューは多彩。「はまぐり汁」¥470をぜひお供に。

広々とした店内にはテーブル席にカウンター席もあり。テーブルも広々と使えるのがありがたい。

広尾 蕎麦と酒 旭

  • 住所:東京都港区西麻布3-13-14 LA・RES西麻布1F
  • 電話:03-3497-5299
  • 営業時間:月~土曜17:00~28:30LO、日曜11:30~14:30LO、17:00~22:00LO / 休み:なし
  • 席数:カウンター6席、テーブル36席、8~16名個室1室 ※分煙対応あり
  • 予約:可、サービス料:なし、オープン年月:2012年3月
  • 最寄駅:東京メトロ日比谷線「広尾駅」から徒歩約6分
  • 酒の種類:日本酒、焼酎、ビール、果実酒など幅広いラインナップ。
  • 客層:近隣住人やビジネスマン、深夜帯は業界系や芸能人、同業者も多い。
やまかけ(生卵入り)

〆の蕎麦には……
やまかけ(生卵入り)¥1,200

目玉焼きのような山かけと生卵。まずはひと口、香り高い出汁をすすり、旨さの余韻が残るうち、蕎麦を手繰る。しみじみとした味わいで口福を運ぶ。

ほかにも〆を選ぶなら……
シンプルにいくなら、十割蕎麦を使った「純せいろ」¥900、天ぷらを別添えする「天ぷらせいろ」¥1,600も人気。

気の利いた料理とのど越し蕎麦を手繰る日常使いの蕎麦居酒屋

「気の利いた料理と酒が味わえて、懐ろにも優しい。そんな要望に応えてくれる1軒だ。メニューはアラカルト中心。
板わさにだし巻き玉子といった蕎麦前はもとより、築地市場で目利きした季節の旬魚料理をはじめ、肉にフグ、鍋と食べ手のツボをつく幅広いメニュー構成がウリ。正統派の逸品もあれば、アレンジの妙が窺えるひと品と、オーダーに悩む。肝心の蕎麦は香り高く、のど越しのいい本格派。
たとえば純せいろには十割を、変わり蕎麦には二八を使い分ける。つゆはカツオ節だけで仕上げる江戸前本がえしに、椎茸や昆布の甘みを加えた白がえしを蕎麦に応じて使い分けるこだわりよう。日本料理で研鑽を積んだ料理長による出汁つゆも、しみじみとした奥行のある味わい。加えて営業は深夜5時まで。なんとも頼もしい蕎麦居酒屋である。

店内奥には枯山水を表現した囲炉裏の個室も。和の情緒を感じさせる、和みの空間だ。多人数での利用や多様なニーズにも応えてくれる懐の深さも魅力。

自らが実感した蕎麦の旨さを渋谷の路地裏で実践し振る舞う

「東京に出てきて食べた、蕎麦の味に衝撃を受けたんです」
長野出身の主人、山田 心氏はそう言って笑う。蕎麦処出身で旨い蕎麦は日常なのかと思えば、氏にとっては、蕎麦はおばあちゃんが打つもの。洗練された細打ちの江戸蕎麦は衝撃だったという。以来、蕎麦をこよなく愛し、ついには店を出してしまう。それも自身が腕を磨いた割烹の経験と蕎麦を合わせた、蕎麦割烹のスタイルで。
料理は「ふろふき大根」や、「京小松菜のお浸し」など、華美には飾らない。蕎麦同様、シンプルこそ素材の持味を楽しむ最良の方法と心得てのこと。それが吟味を重ねた地酒に実に寄り添う。ちょっと疲れた時、こんな店で蕎麦を手繰る至福の時間を覚えておきたい。

店は個室2室と8席のカウンターのほか、テーブル席も用意。木のぬくもりを多用した店内はシックな雰囲気で大人の飲み会に最適。

2年ほど前に歩いて1分の場所から移転。それまでカウンター中心だった店に、2つの個室が加わり、さらに使い勝手が増したそう。

渋谷 多心

  • 住所:東京都渋谷区桜丘町21-4 桜丘町ビル1F
  • 電話:03-3780-5820
  • 営業時間:18:00〜26:00※25:00LO / 休み:日曜
  • 席数:カウンター8席、テーブル8席、3~4名個室1室、4~10名個室1室 ※全席喫煙
  • 予約:可、サービス料:お通し¥500、オープン年月:2007年8月
  • 最寄駅:JR山手線ほか「渋谷駅」から徒歩約10分
  • 酒の種類:「天狗舞」「司牡丹」「獺祭」など、日本酒は様々な味わいをバランスよく取り揃える。焼酎やワインなどもあり。
  • 客層:個室を希望する常連客が多い。深夜に本格蕎麦が味わえると蕎麦好きが集う。客層は40代前後が中心。
せいろ

〆の蕎麦には……
せいろ ¥730

山田氏が打つ蕎麦は、蕎麦粉を10に対してつなぎを1加える、外一。北海道産のキタワセなど、品種にもこだわるが、今の時期は、茨城産の新蕎麦を味わえる。

ほかにも〆を選ぶなら……
蕎麦メニューは「つけ玉」「納豆」「鴨せいろ」など充実。寒い時期には「かけ」や「花まき」など温かい蕎麦も人気だ。

関西版

カウンター席の後ろに2人掛けのテーブルが2卓。小さな店なのに、用意される料理の数が圧倒的に多い。何度も通って楽しみたい。

兵庫・JR兵庫 酒肴そば うるおす

  • 住所:兵庫県神戸市兵庫区大開通7-1-6
  • 電話:078-576-3588
  • 営業時間:17:30~23:30LO / 休み:火曜
  • 席数:カウンター9席、テーブル4席※全席喫煙 ※カード使用不可
  • 予約:した方がよい、サービス料:なし、オープン年月:2010年9月
  • 最寄駅:JR神戸線「兵庫駅」から徒歩約3分
  • 酒の種類:日本酒は冷酒を基本に10種類ほど¥700〜。焼酎は麦、芋、蕎麦、黒糖などが揃い各¥400。
  • 客層:平日は40~50代の仕事帰りの会社員、週末は50代以上の夫婦。女性一人客も多い。
もりそば

〆の蕎麦には……
もりそば ¥600

取材時は北海道産の蕎麦粉を使用。ほかにも福井産、岡山産など産地はその時々に良質な物に切り替える。毎晩25食程度用意がある。数に限りがあるので注意。

ほかにも〆を選ぶなら……
「ちりめん山椒ご飯」¥350、「鶏とごぼうの炊き込みご飯」¥350、「かき飯」¥350など。旬素材を取り入れた飯ものも用意。

60種の酒肴と香りよき〆蕎麦の至福

近くに住んでいなければ偶然通ることはないであろう下町の路地に「うるおす」はある。軒先に蕎麦と書かれた提灯が下がり、それがこの辺りの路地によく馴染んでいる。店主は今泉潤也氏。店名はその名に由来している。
とある日、昼に訪ねた神戸の蕎麦店で十割蕎麦を食べ、感激した今泉氏。縁あってすぐさまその店へ修業に入った。それから3年を経て独立。石臼で自家製粉する十割蕎麦を出している。取材時は北海道産の新蕎麦。殻つきの挽きぐるみと殻をとった丸抜きをそれぞれ挽いてブレンドして使っている。言うまでもなく挽き立ての蕎麦で打つ麺は香りが秀逸。加えて少し硬めに打つ食感も、のど越しも絶妙で、通人好みだ。
居酒屋としての酒肴の取り揃えも半端ではなく、毎日したためる献立はゆうに60品を超えている。魚介に蕎麦を使った自家製のアテ、おでんに天ぷら。いずれも味わい良好で、居酒屋使いとして訪れている客は多数だ。上質な〆の蕎麦だけでなく、呑ませ、舌も喜ぶ品揃いで、付近に用事がなくともここを目当てに足を運びたい。

毎日使う分だけを自家製粉。「そうしないと香りが飛んでしまうから」と今泉氏。2種類の蕎麦粉をブレンドして打つのもまたこだわり。

充実の料理と酒を元民家の居酒屋で。蕎麦でほっこり〆る

人気の居酒屋やおばんざい屋などがひしめく細い路地。1階のカウンター前には酒も進む、おばんざいを盛った大鉢が並んでおり、あれもこれも欲しくなる。こうした季節の味と炭火の豚串焼き、おでんなどのほか、予約をすれば鍋等も対応するなど幅広い品揃えだ。
しっかりとした料理のあとにはのど越しのよい蕎麦をと店主の岩田裕司氏が打つのが二八蕎麦。毎日15食分ほど、「売り切れご免」と提供されるが、電話で取り置きも可能。炭焼きも蕎麦も双方味わえるコースもあるのでまずは味見がてら試してみるのもいい。

1階はカウンター席のみ。元民家を利用したという店舗は、かなり急な勾配の階段の先に2階もあり、レトロな風情の板の間が広がる。仲間との酒席にはこちらがお勧めだ。

京都・烏丸 炭焼きと蕎麦 円屋

  • 住所:京都府京都市中京区室町と新町の間四条上る観音堂町454-2
  • 電話:075-212-8151
  • 営業時間:17:30~24:00 / 休み:火曜
  • 席数:カウンター11席、テーブル12席 ※全席喫煙
  • 予約:した方がよい、サービス料:なし、オープン年月:2005年4月
  • 最寄駅:市営地下鉄烏丸線「四条駅」、阪急電鉄京都本線「烏丸駅」から徒歩約3分
  • 酒の種類:ひと通り揃っているが、京都の地酒¥450〜や、蕎麦焼酎の蕎麦湯割り¥500などが人気。
  • 客層:30~60代まで幅広い。土地柄外国人観光客も。男女比は6:4。
柚子そば

〆の蕎麦には……
柚子そば ¥750

取材時はすだちだったが、今時期には刻み柚子をのせた温かい冬の蕎麦も登場。湯気とともに立ち上る柚子の香り、はんなりと優しい食感の蕎麦も京都らしい。

ほかにも〆を選ぶなら……
「出巻きご飯」¥650、「高菜やきめし」¥650、「石焼キムチメシ」¥850、「じゃこ卵かけごはん」¥550など飯ものも充実。

新しい店だが、以前も居酒屋だった店舗を利用しており、カウンターは年季が入っていて落ち着いた雰囲気。2階はむき出しの柱や障子など京町家の良さを生かした和モダンな空間。

京都・京都市役所前 蕎麦と肴 周知

  • 住所:京都府京都市中京区二条通富小路東入ル尾張町230-2
  • 電話:075-744-1483
  • 営業時間:17:30~26:00※25:00LO / 休み:日曜※翌月曜が祝日の場合は営業、翌日休
  • 席数:カウンター8席、テーブル16席 ※全席喫煙
  • 予約:不要、サービス料:なし、オープン年月:2014年4月
  • 最寄駅:市営地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩約8分
  • 酒の種類:日本酒は生原酒を中心に60種類ほどが¥600以下の価格で。焼酎は麦芋4種類ずつ扱い各¥500。
  • 客層:大学生から年配客まで幅広い。深夜まで営業しているので遅がけには料理人も。
辛味おろし

〆の蕎麦には……
辛味おろし ¥900

しっかりとした辛味の大根おろしによって蕎麦の甘みがしっかりと際立つ。十割蕎麦のみの、20食限定。蕎麦の献立は10種類前後用意されている。

ほかにも〆を選ぶなら……
「鯖の押し寿司」¥850、「季節の炊き込みご飯」¥500のいずれかが、日替わりで1品提供される。

深夜まで営業の居酒屋だからこそ、〆蕎麦が体に優しく染みる

今年4月に開店した「周知」は、店主の兄が営む居酒屋や和食店の系列店。元々はそちらの裏メニューとして手打ち蕎麦を出していたが、この春、満を持して蕎麦と肴を軸に居酒屋を始めたばかりだ。
京町家を利用した店の1階はカウンターのみ。2階には、テーブル席とソファ席が設けられ、じっくり腰を据えての宴には2階が落ち着く。
単品メニューから少しずつ盛り合わせた「酒肴の盛り合せ」は4品ほどのってお得。〆の蕎麦は「酒の後のものだから、細打ちでしなやかなものを意識している」と主の橋詰周知氏。スルスルとしたのど越しが実に心地よい。深夜までの営業と聞けば〆の蕎麦だけでも立ち寄りたくなる。

撮影/岡本 寿、徳山喜行、菅野祐二、鈴木拓也、森本真哉、ハリー中西 取材・文/粂 真美子、大西健俊、三好彩子