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とんかつ3名士 河田部長のとんかつひとり旅㊺ とんかつレストラン YAMASHIRO(那覇・首里)

那覇の城下町、首里にある店です。ゆいレールの首里駅の近く、少し脇道に入ると白い建物が見えてきます。店主の山城徳人氏は精肉店、ステーキ店、沖縄料理店などを経て、2022 年にこの店を開いたそうです。店内には沖縄の調度品が置かれています。料理にも沖縄の県産品が使われています。

とんかつのメニューは部位別になっており、この日はヒレ、シャトーブリアンが糸満市のパイナップルポーク、ランプ、サーロイン、リブロースが南城市のキビまる豚となっていましつ。そのほかに本日のオススメとしてキビまる豚のソーセージかつがありました。それぞれの量 100g(本日のオススメは 70g)なので、いくつかを選んで組み合わせることになります。私はシャトーブリアン、サーロイン、ソーセージかつを選択しました。コースセットも注文すると前菜、郷土の汁、土鍋ご飯、沖縄のデザートがついてきます。前菜はもずく酢、名護のトマトと豆腐よう、ジーマミ豆腐、ドュルワカシー(田いもの料理)など、沖縄の代表的な料理が少しずつ出てきます。つい泡盛が飲みたくなりますが、昼なのでパスしました。

とんかつは低温で揚げているようで、衣は白くて薄い仕上がりです。サーロインは柔らかく脂がさっと溶けます。シャトーブリアンにはさっぱりした中にも旨みがあります。ソーセージかつは濃厚な味わいです。与那国島の花塩と、県内のチョコレート工場で作られたカカオマスタードが添えられています。ご飯は伊是名島の新米で、土鍋で炊き上がったばかりで、おかわりをしたくなります。味噌汁ではなく、鰹出汁のきいた清汁なのがユニークです。口の中がさっぱりします。デザートは琉球菓子の新垣ちんすこうと、ちんるいこう(沖縄風カステラ)、熱々のさんぴん茶です。

とんかつが美味しいのはもちろんのこと、地域性があまりないとんかつというジャンルで沖縄の情緒が満喫できる店です。

お勧めポイント
● 沖縄県産の食材にこだわったとんかつ
● 前菜、デザートなどでも沖縄気分が味わえる。

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河田 剛

大手証券会社の調査業務に携わる傍らでグルメアナリストとしても活躍。さまざまな料理を食べ歩き、著書『ラーメンの経済学』(KADOKAWA)で話題に。料理の背景や素材、流通に至るまで、幅広い視点での鋭い洞察が特徴。