site_logo

光文社厳選!和食情報ナビ

hers

WASHOKUでおもてなし Vol.4

平山寛子さん 私がペーテリス・ヴァイヴァルスさんをもてなすなら……

高級店での接待が珍しくないVIPには、変化球の店選びが大切。路地裏の一軒家でワインが充実していてサービスはハイレベル、でもメニューはおでん! そんな意外性が今回の店選びの秘密です。

会食の機会の多いVIPが胃も心も安らげる空間

ラトビア出身のデザイナーが手掛けるロンドンのファッション・アートブランド『Ginta』を『athalie』で扱っていることもあり、ラトビア大使館の方々とは親しくさせていただいています。特に前駐日大使のペーテリス・ヴァイヴァルスさんとは家族ぐるみのおつきあい。
和食のお食事にご案内することもたびたびです。そんな時のお店選びで私が心がけているのが、まずは素材が上質で胃にもたれない食事がいただけること。ふたつめはサービスが常に安定していること。最後にできれば次はご自身のプライベートでも使いたいと思ってもらえることの3点です。
とはいうものの、VIPの方々は所謂高級店は行き慣れていらっしゃるから新鮮味がないし、カジュアルすぎると『自分が軽んじられている』と感じさせてしまう心配もあるのでその塩梅は難しいところ……。そんな悩みを一気に解消してくれるのが『おでんとわいん びのむ』なんです。

おでんとわいん びのむ

青山・骨董通りに50年以上続くセレクトショップ「athalie(アタリー)」をお母様から引き継ぎ、オーナーに。国内外でのネットワークを生かし、様々な交流企画やイベントを展開。
若手アーティストのコラボレーションや企画・プロデュースも。2011年からはカジュアルアイテムを扱う新ライン「unetortue」の展開もスタート。

まずは大好きなシャンパーニュで乾杯!

ゲストをリラックスさせるサプライズがあちこちに

店名のとおり、メニューのメインはおでんなのですが、ワインとマッチするように鴨のコンソメを出汁に使っているのが特徴。コースは前菜を2品程度にメインのおでんを数種セレクトするシステム。ですから、内容もボリュームもゲストの方のお好み次第でいかようにも対応していただけるんです。私のお気に入りは仕上げに生姜汁を効かせたしらたきや牛ほほ肉をのせた大根。飾らないベーシックなメニューですが、プロならではのテクニックが加えられているので、おもてなしの席にぴったり。
そして何より素晴らしいのが、オーナーでソムリエでもある徳原誠さんのサービスとワインのセレクト。店内は14席ほどの規模でこぢんまりとしているのでサービスは常に細部まで行き届き、ワインもちょっと捻りの効いたセレクト。ワイン好きな方をお連れしても皆様満足してくださいます。また徳原さんが常にお店に出ていらっしゃるので、もし私と一緒に行ったゲストの方が次にお一人で訪れても必ず覚えていてくださり、変わらないレベルのサービスをしてくださいます。これもどなたをお連れしても安心な理由。
すべてに小さなサプライズがあり、私もゲストも安心して楽しめる貴重なお店。これからも懇意にしていきたいと思っています。

〝裏路地〟ロケーション

お店は西麻布の有名店が多い裏通りから更に脇道に入った、一軒家。住宅街の中に光る行灯が道しるべ。入口で靴を脱ぐ必要はないので、外国人の方も安心。
帰りのタクシーも路地を抜ければすぐに捕まえられるのも便利です。

捻りの効いたワイン選び

オーナーでソムリエの徳原さんのワイン選びには、ワイン好きのゲストも脱帽。
店内1階のカウンター正面にはシャンパーニュ専用、右手にはワイン用の巨大なセラー。平山さんはいつもシャンパーニュで乾杯からスタート。

個室

2階には2つの個室がある。おもてなし中に機密性のある話題がある時にはこちらも便利。顧客の中には自宅のように寛げる個室が好きで、あえて個室の予約をリクエストする方も多いそう。個室料はナシ。

「折り紙よりも珍しく喜んでいただけるのが、家紋を作図する紋章上絵師の波戸場承龍氏がデザインした『紋切形』です」。折り畳んだ折り紙を型紙どおりに切り抜いてひらくと家紋の型が出来上がるもの。
英訳テキスト付き。
㉄京源 www.kyo-gen.com

選んだ理由

撮影/石井浩明 ヘア&メーク/小田切ヒロ(LA DONNA) 取材・文/安西繁美