site_logo

光文社厳選!和食情報ナビ

gainer

若い世代や女性も多数来場。世界が認める日本酒の魅力を再発見

連載 第1回

年1度の「日本酒フェア」。会場の熱と止まらない試飲にクラクラ

世界に誇るべき日本酒の魅力を再発見すべく、今号より新連載がスタート。ナビゲーターは本誌でもおなじみ、俳優の前川泰之。Gainer世代を代表して日本酒の最新事情を探り、さらには全国各地の蔵元との出会いまで、新しいSAKEの魅力を再発見する冒険は続く……。第1回は「日本酒フェア2014」をリポート。日本酒熱の高まりを実感していただこう。

シャツ¥17,000パンツ¥18,000(共にデザインワークス/デザインワークスドゥ・コート銀座店)
ジレ¥22,000(ストラスブルゴ)

美味しく身近になり復権。日本酒ファン層が拡大中

どうやら日本酒がブームらしい。国内はもちろん、フランスやニューヨークなど海外での人気も高まる一方だと打ち合わせでお聞きしたし、ニュースで見た気もする。僕自身は普段はビールやワインを飲むことが多いけれど、寿司を食べる時はもっぱら日本酒。
地方ロケでも、各地でご当地の日本酒を味わうのは楽しみのひとつ。量を飲むと仕事に差し支えるから、地元の旨い料理に地の酒を合わせてしみじみ味わうのがたまらない。以前にも増して日本酒を嗜むようにはなった……とはいえ、どんな銘柄があるのか、造り手や産地など、まだまだ知らないことはいっぱいだ。ある程度、基礎知識を身につけたうえで飲んだらもっと美味しいだろうし楽しめるはずだ。

というわけで今回、日本酒上級者を目指すべく、日本酒の魅力を堪能できる国内最大級のイベント「日本酒フェア2014」にまず足を運んでみた。
午前10時の開催時間を前に、会場入口には長蛇の列。初の土曜日開催ということもあり、来場者数も急増したそうだ。
若い世代や女性も多く、外国人の姿もちらほら。正直ここまで日本酒熱が高まっているとは思ってもみなかった。
最初は「公開きき酒会」へ。「全国新酒鑑評会」(*1)の入賞酒438点が飲み比べできる唯一のきき酒会で、会場が熱気に包まれる中、きき酒(*2)に初挑戦。飲んだことのある銘柄もあり、何度か繰り返しているうちに味の違いや自分の好みがわかってきたのが発見だった。
「十四代」(*3)「獺祭」(*4)あたりは、日本酒をあまり飲まない人でも名前くらいは聞いたことがあるんじゃないかな。
結局20銘柄近く、飲み比べたと思う。次に訪れた「全国日本酒フェア」では、鹿児島県と沖縄県を除く45都道府県の銘酒800銘柄が試飲・販売されていた。各ブースには蔵元から杜氏(*5)も来場しており、直接話が聞けたのは収穫だった。みな熱意に溢れて、地元愛が強い。
同世代の若手も多く、ハードルが少し下がった気がした……。

以前までの日本酒は「悪酔いする」「おやじくさい」とマイナスイメージがあったのも確か。
でも今回のフェアで全国各地に気候・風土を醸す多種多様な日本酒があることを知り、最高水準の醸造技術による銘酒を堪能して、ブームに終わらない日本酒の魅力を確かに実感できた。それに日本人として、大人の嗜みとしても日本の酒を知っておきたい。
地方にはまだ知られてない銘酒がたくさんあるのだろうなあ。今後は全国各地の蔵元も巡り、日本酒の奥深さや楽しみ方を探っていくつもりなので乞うご期待。いや~それにしてもよく飲んだ(笑)。このSAKEの"冒険"、足元はちょっと不安ありかも。

1.今年で102回を数える「平成25年酒造年度新酒鑑評会公開きき酒会」。午前10時から午後7時30分までの間に6,400人が来場し、大盛況に終わった。2.専用のスポイトを使って適量の日本酒を自分の猪口に入れてきき酒をする。3.オリジナルの利き猪口。白地で底面に二重丸が描かれているのが一般的だが、かわいいイラストが。4.言わずとしれた、高級日本酒の代表銘柄「十四代」。5.飛ぶ鳥落とす勢いの「獺祭」は山口県旭酒造による銘柄。6.別会場で開催されていた「第8回全国日本酒フェア」山梨県のブースにて。7.「第3回世界唎酒師コンクール」唎酒師部門で優勝した出羽薫さんと。8.香りと味わいごとに日本酒を4タイプに分類。その違いに目からウロコ。

全国新酒鑑評会醸造技術と品質の向上を目的とした、全国規模の日本酒コンクール。
きき酒酒を少量味わい、その良し悪しを鑑定すること。きき猪口に酒を入れ、底面に描かれている青い同心円を目安に色とテリを確認してから、きき猪口を静かにゆり動かして香りを調べる。最後に口に含み、舌の全面に広げて転がすように味わう。この時、口から鼻に抜ける時の香り「ふくみ香」を調べて、後味を確かめる。
十四代山形県村山市の高木酒造が手掛ける日本酒。淡麗辛口の日本酒がブームになった平成6年頃、フルーティで甘みのある大吟醸酒として登場し、たちまちブレイク。
以来、幻と謳われる高級プレミアム銘柄として、日本酒ファンの間で根強い人気を誇る。
獺祭(だっさい)山口県にある旭酒造が造り出す、純米大吟醸酒、純米吟醸酒の銘柄。酒販店では入荷と同時に店頭から消えると噂されるほどの人気ぶりで、ニューヨーク、パリ、モナコ、ハワイ、香港、マカオ、台湾などの海外の飲食店にも積極的に展開、高い注目を集めている。
杜氏(とうじ)日本酒の醸造工程を行う職人=蔵人の監督者であり、精巧な日本酒の醸造方法と管理方法の技術を継承する酒蔵の最高製造責任者。現在では酒造りを行う技術者を酒造技能者と呼び、酒蔵の長を杜氏、その他の技術者を蔵人と総称して区別することが多い。

撮影/寿 友紀 ヘア・メーク/山口理沙(+nine) スタイリング/中西ナオ 取材・構成/粂 真美子 協力/日本酒造組合中央会