夏から冬まで生の味わいを堪能 淡路島発のサラダ専用玉ねぎ
大阪湾と播磨灘を隔てる瀬戸内海最大の島・淡路島。温暖で日照量が多い瀬戸内気候のおかげで豊かな食材に恵まれ、古代より朝廷に数々の食材を献上する「御食つ国」として知られてきました。そんな淡路島の特産品のひとつといえば玉ねぎですが、通常の玉ねぎとは一味異なる“生で食べられるサラダ専用玉ねぎ”が「生一番」です。
生食できる玉ねぎといえば春に収穫される早生(わせ)の玉ねぎ、通称・新玉ねぎが思い当たりますが、辛味が少なくてみずみずしい半面あまり日持ちしないので、基本的には春にしか味わえません。一方、夏以降に収穫される中生(なかて)や晩生(おくて)の玉ねぎは新玉ねぎよりも保存が効いて甘味がありますが、辛味も強め。薄切りにして何度も水にさらせば生で食べることもできますが、基本的には加熱調理を前提としているため生食向きではありません。
しかし、そのどちらの特徴にも属さないのが「生一番」。早生のようにみずみずしくて辛味が無いので生で食べられて、中生や晩生のように夏から冬まで保存が効くという、夢のような玉ねぎです。
ただし、「生一番」の特徴は良いことばかりではありません。と言っても、それは味ではなく栽培における問題。「生一番」には、肥料バランスの管理が難しく病気にかかりやすいという弱点があるのです。
「生一番」は今から10年ほど前に淡路島の玉ねぎ農家で生産が流行したのですが、栽培の難しさから徐々に生産者が減り、現在はごくわずかしか生産されていないそう。そんななか、淡路島・南あわじ市の生産農家「原田青果」は栽培が難しいけれども魅力あふれる「生一番」の可能性に挑戦。土壌の肥料バランスを科学的に分析する農法を導入するなどして研究を重ね、安定して生産できる方法を確立。今回発売する「生一番」は、「原田青果」の努力の結晶ともいえる存在なのです。
そんな「生一番」を最もおいしく味わうなら、やはり生のサラダで味わうのがおすすめ。食べるときには「生一番」をスライスしてクッキングペーパーなどに並べて1~2時間空気にさらせばOK。水にさらす必要がないので水っぽくならず、シャキッとした食感と繊細な香りを堪能できます。
トマトやひじきなどの野菜・海藻類をはじめ、ツナや豚しゃぶなど魚・肉とも相性抜群。強いクセが無いので、相方の味わいを豊かに膨らませてくれます。
今夏の「生一番」は、明石海峡を眺めながら地元の旬の食材を使った料理や淡路島の特産品のショッピングが楽しめる淡路島の玄関口「淡路ハイウェイオアシス」で限定販売していましたが、残念ながら本年度分は完売してしまったそう。次回は来年6月頃に発売予定とのことなので、気になった方はぜひ来年忘れずにチェックを!
●淡路ハイウェイオアシス
住所:兵庫県淡路市岩屋大林2674-3 TEL:0799-72-0220 http://awajishimahighwayoasis.com/