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八百万の神々も舌つづみ! 神話の地の生姜を使った絶品和菓子

旧暦における10月の呼び名であるとともに、現在の10月の異名でもある「神無月」。これは、1年のことを話し合うために神様が日本全国から出雲大社に集まり、出雲以外には「神様がいなくなる月」という伝承にちなんだ呼び名です。そのため、全国から神様が集まる出雲地方では、10月のことは神無月とは逆に「神在月(かみありつき)」と呼ばれています。出雲大社に集まった神々は人々の良縁について会議を行い、最後には同じく出雲市内にある万九千神社(まんくせんじんじゃ)に立ち寄り、宴を催し、また全国に旅立たれるとされています。



神話の時代はもとより、現在においても縁結びのスポットとして信仰を集める出雲は、実は生姜の名産地。江戸時代の参拝客のお土産の定番といえば生姜菓子だったそう。かつての「出雲と言えば生姜」という伝統を復活させるべく、出雲の生姜生産農家・出雲生姜屋と万九千神社と連携して生まれた現代の生姜菓子が「じんじゃ~大福」です。

商品名はもちろん神社と生姜(ジンジャー)をかけたダジャレではありますが、その味はあなどれない本格派。使用している生姜は、こだわりの有機肥料で土作りを行い、出雲の清らかな水をたっぷりと与えて育て上げた「出雲生姜」。製造は出雲市内にある大正9年創業の老舗菓子店・日吉製菓が手掛け、出雲生姜を練り込みながらもちもちっと柔らかな大福に仕上げました。その味は、神道で最も高貴とされる鯨幕の白黒にあやかって、あっさりとした味が生姜の風味を際立たせる白あんと、豆のうま味が生姜と相性よくまとまった黒あんの2種類を用意。優しい甘さの中から出雲生姜の心地よい辛みと爽やかな香りが顔を出す、絶妙な味わいが楽しめます。



先日10月1日に発売を記念して、ここから全国へ旅立つ神様の旅土産になればとの願いから万九千神社に奉納された「じんじゃ~大福」。神様もきっと美味しく召し上がったに違いない出雲の味を、あなたもぜひご賞味あれ。


じんじゃ〜大福 白餡・黒餡各3個入り¥1,080(税込)


●出雲生姜屋

TEL0853-25-7225
http://izumosyogaya.com/