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光文社厳選!和食情報ナビ

食の国日本〝食〟プロデューサー 松田龍太郎ブログ

Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第22回

本物のチョコレートを手に入れやすい価格で。究極のチョコレート作り。

先日、お世話になっているフレンチシェフ、「エディションコウジシモムラ」の下村シェフに誘われて、お菓子メーカーのmeiji(明治)さんにお邪魔してきました。

今回は、現在コンビニなどで発売されている「THE Chocolate(以下THE)」の開発チームのメンバーのお話を聞く特別な会に参加してきました。

Meijiさんといえば「ミルクチョコレート」を筆頭に、「アーモンド&マカダミア」「きのこの山」があまりにも有名で、どなたも一口でも食べた経験があると思います。今回勉強会で出された、この「THE」という商品は、まさに、meijiが総力をあげて作り上げた究極のチョコレートなんです。

カカオの産地から厳選を重ね、一枚のチョコレートに。最近「Bean to Bar」と呼ばれ、実店舗にてカカオ豆を焙煎、砕き、チョコレートをその場で作り上げる場面が増えておりますが、それを一般商材でなんと、90年前からやりきっているところがすごい。その味わいはもとより、香りや色艶、舌触り、どれをとってもこれまでのミルクチョコレートや市販のチョコレートとは格段に違うものでした。

またこだわりは、そうした素材だけではなく、チョコの形状を「スティック型」「ドーム型」「ギザギザ型」などを1枚の板チョコで表現されており、それぞれで味わいや舌触りに変化させるなど、細かいこだわりを感じました。

こうした取り組みは産地があってこそ。より良質なカカオ豆を手に入れるために、原産国にこだわり、そして継続的に良いカカオを手に入れるために、現地農園の改善や、意識改革を行なっているとのこと。現在「メイジ・カカオ・サポート」(http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/the-chocolate/mcs/)を現在6カ国で実践されているそうです。自分も原産国に行きたくなりました!

今回の勉強会では、なんと実際にカカオ豆を焙煎し、その場でチョコレートをつくるという体験も行われました。砂糖を入れずに、作られたチョコレートは苦味と酸味が、豆の性質や状態によって、全く違うことを感じることができます。

そして最後に、世界的に非常に希少と呼ばれている「ホワイトカカオ」を使った「明治 ザ・チョコレート メキシコホワイトカカオ」をいただきました!

http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/the-chocolate/whitecacao/

これは2017年2月2日(木)~5日(日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内)にて開催されるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ東京 2017」において数量限定にて発売されたものです。しかも特別に「ホワイトカカオ」の生のものを試食させていただきました。「カカオはフルーツである」とはよく言ったものです。この味わいは、ぜひ一般でも販売してほしいなー。

カカオがチョコレートを面白くする。いま商品の差別化を図る際に、最も手っ取り早いのが、なんといっても「素材」です。この素材をいかに手に入れるかということを、大企業から小さな個人事業主まで、世界中、様々な人がチャレンジしています。コーヒーしかり、カカオしかり。とはいえ、この「消費」自体をどう捉えるかというのが大事だと思います。単に食べるだけではなく生産者も含めて繋いでいく。そして、その産地の良いものを、美味しいものに仕上げるのがパティシエや料理人、そして開発者のような「クリエイター」の存在が必要です。よくBtoBやBtoCと言われますが、僕は「AtoC」、つまり「Agriculture to Creator」、産地からクリエイターにどうやって「食物連鎖」をつなげていくのかが、新しい食品開発のキーワードだと考えます。

次はどんな産地とクリエイターと繋いでいくか。楽しみです。

Editon Kouji Shimomura: http://www.koji-shimomura.jp/

100&ChocolateCafe.: http://www.meiji.co.jp/sweets/choco-cafe/

明治ザ・チョコレート:http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/the-chocolate/

 

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
http://www.oiseau.co.jp

Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第21回

われ、饅頭に未来を思う。神楽坂「マンヂウカフェ」にて。

日本三大饅頭のご縁から、岡山県にあります大手饅頭伊部屋「大手まんぢゅう」の大岸さんと、饅頭談義をしばしばさせていただいております。

実は、大手まんぢゅうさんも、今年の1月で180周年を迎えました。「おまんじゅう」という日本ならではの和菓子、もっというと、大陸、中国から「万頭」という形で伝わったものが、小豆を使ったお菓子に変化したのは日本でかれこれ600年前に生まれたとも言われています。(これは日本三大饅頭の「志ほせ饅頭」さんがその祖とも言われています)

そんなお饅頭も、100年、200年と受け継がれてきている一方で、この先100年、200年と受け継がれるかというのは、正直私たちもわかりません。

和菓子という日本独自のスイーツをどうやって次世代に繋いでいくか。そんなことを僕たち食に関わる人間、さらにお饅頭を扱っている企業さんにとっては重要な課題です。

そうした中、大岸さんと、「このカフェに行ってみませんか?」と足を運んだのが、弊社の地元神楽坂にある「ムギマル2 マンヂウカフェ」です。

建物は古く、2階にあがると、ところどころ隙間風が吹き、ちょうど伺った日は、雪が降るのでは?というくらい寒い日でしたが、若い女性で満席。風情というよりは、「面白がってきている」という印象です。

そこで出されるのは、ここの名物「マンヂウ」です。オーダーが入ってから作られる手作り饅頭は、一階のキッチンで、蒸されて作られます。僕らがオーダーしたのは、「よもぎ地にウグイスあん」「白地につぶあん」など。ほかほか出来立て、湯気が出ている饅頭が出てくるまで10分。コーヒーをいただきながら、不思議な食体験でした。

飲食店を出店する際に、「企画」は非常に大事です。

企画は立地条件をときにこえ、山奥や、路地裏など一見目につかないところに人を呼び寄せる力があります。企画は「流行」になりやすい一方で、「持続性」という部分では、それ相応のパワーが必要です。つまり「人」です。誰が作っていて、どんなものが提供されるか。

このマンヂウカフェは「企画モノ」と簡単に片付けるのは難しく、マンヂウを作る、初老の女性がまたいい雰囲気で、あたかもものすごく昔からあるような風情があります。また土地柄、コーヒーチェーンではなく、こだわりの喫茶店に行きたい、というお客さんも多いです。内装などもよく見ると、なかなかこだわりがあるなかで、とても自然な風合いになっています。

そこで食べる饅頭は、明らかに、これまでの和菓子体験とは異なります。これが正解ということはないのですが、20**年にフィットする饅頭の提供のあり方として「アリ」なのではと思います。これから和菓子や、アンコ、そしてまんじゅうと、視点の切り方、提案の仕方で随分変わるのだと思います。

逆にいまその流れに沿って、伝統を継続されている和菓子屋さんは、そうした努力や「変化」をしてこられているのではないでしょうか。饅頭で「流行」を作るのは、今の流行りにくっつけば簡単かもしれません。とはいえ、それが100年、200年と継続させるのは、同じところにとどまることはできない。どちらかというと「変化」を自らしていく強さが必要になるではないでしょうか。

以前、ラーメンチェーンの「一風堂」の会長である河原成美さんがおっしゃっていた言葉を思い出しました。「変わらないために、変わり続ける」。一商品、一企業が変わらずにこの時代に残っていくためには、変わり続けないといけない。そんなことを、大手饅頭大岸さんとお饅頭を食べながらふと思うのである。

マンヂウカフェ ムギマル2 http://www.mugimaru2.com/

大手まんぢゅう:http://www.ohtemanjyu.co.jp/

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
http://www.oiseau.co.jp

Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第20回

最高の食材は地方にある。耕すシェフが作る「A級グルメ」のまち、島根県邑南町の挑戦。

以前お伝えした島根県浜田市弥栄地区の「奥島根弥栄」の定例会議に出席後、タイミングが合って、友人である佐藤さんのお店、「里山イタリアン AJIKURA( あじくら)」に行くことができました。場所は島根県邑智郡邑南町(おうなんちょう)。弥栄から車で1時間の距離、島根県西部、石見地方に位置し、中国山地の豊かな自然に囲まれています。

ここ邑南町は、「耕すシェフ」と題して、都市在住の農林業や食に関心のある人間が邑南町に移住・定住し、 オーガニックの野菜づくりやバラエティに富む食材生産から加工、販売、さらには飲食店の調理・運営スキルの研修のコーディネートなど食材の供給から、調理・加工までを一貫して、ひとつの新しいビジネスとして創出できる人材を育成しているユニークなまちでもあります。

そんな邑南町のイタリアンレストランを経営している佐藤聡さんは、それまで東京の有名なイタリアンのチーフマネージャーをしていました。当初は東京で独立開業を目指されていたのですが、たまたま佐藤さんが働いていたそのお店に食事来られた邑南町の職員の寺本さん(先日NHKプロフェッショナルで紹介された方です!)が、町のイタリアンレストランを立て直したい、ということで紹介したこの邑南町のお店を、一念発起、平成27年春に町から引き継ぎ、現在ご自身で耕すシェフを引き受ける研修先として、独立開業を果たしました。古い蔵を活用した「里山イタリアン AJIKURA」が新たに産声をあげたのです。彼はもともと埼玉出身。まさにIターンでここ邑南町に来られたのです。

今回は、5500円のコースをいただきましたが、邑南町の採れたての野菜や地元のブランド食材「石見和牛」や「石見ポーク」をふんだんに使ったメニューとなっており、この地域のお店としては、非常にレベルが高いと思う。特に「ホンモロコ」という淡水魚を使ったパスタは、こうした地域でしか味わえない組み合わせと提案である。単なるイタリアンでもなく、「A級グルメの町 邑南町」ならではのイタリアンになっているのだ。もちろんこうしたチャレンジする姿勢や取り組みが素晴らしいと思う。

もちろん邑南町までお客さんを引っ張ってくるには、並大抵の努力ではない。地方のレストランビジネスとしてやっていくには、苦労も絶えないと僕は感じている。その中で佐藤さんは、昨年広島に新しいお店を出している。「海と里山のパスタ&ドルチェ  AJIKURA by アル・ケッチァーノ」だ。こちらはパスタ専門店だが、邑南町まで足を運べないお客様が邑南町の食材や地域ブランド食材を食べていただこうという狙いの元、出店している。こちらは土日になると行列ができるくらいの人気だ。うまく都市と里山をつなぐハブとして機能している。今後、地方出店において、「地域にフラッグシップレストラン、都会にアンテナレストラン」といった、従来のフランチャイズやレストランの考え方と逆のやり方がうまれてくるだろうと予測される。

そうした地方のレストランビジネスを応援する仕組み、そしてその食材や地域ブランド食材が都会で購入できたり、食べられたりする場所を作るといったプロジェクトが生まれていくのが必然だ。Foodnia Japanとしてもそうした動きを応援し、積極的に関わっていきたいと思う。

とにもかくにも、まずその地域に足を運ばないと始まらない。これから暖かくなる季節。この里山イタリアンAJIKURAにぜひ足を運んで欲しい。佐藤さんが、最高の食材とサービスでお待ちしています。

里山イタリアン AJIKURAhttp://si-ajikura.com/index.html

耕すシェフhttp://www.ohnan-kanko.com/jinzai/tagayasu.html

海と里山のパスタ&ドルチェ by アル・ケッチァーノhttp://ajikura-hiroshima.jp/

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
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Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第19回

青森の魅力、「醞醸亭(UNJOTTEI)」を味わう。1日だけのレストラン。

年頭に一通の手紙が届いた。内容は青森で常日頃お世話になっている飲み仲間(?)で、今地方で一番行きたいレストランとしても名高いイタリアンレストラン「OSTTERIA ENOTECA DA SASINO(青森県弘前市)」の笹森通彰シェフと、つい先日、銀座三越のパイの催事で、味わったことがないアップルパイを提供してくださった、「EsqUISSE(以下エスキス)」のシェフパティシエ成田一世さんのコラボイベントの案内だった。

テーマは「発酵」と「熟成」。その1日だけのレストランの名前が「醞醸亭(UNJOTEI)」というのだ。主催が青森県ということもあり、心憎い組み合わせになっている、これは行かざるを得ない!

笹森シェフ、成田シェフとも挨拶を交わし、まず味わったのが、笹森さんが作り上げた、りんごのワインである。地元青森のリンゴ「シナノゴールド」と「ジョナゴール」をベースにして、火入れ、濾過を一切していないダイレクトな味わいのワインだ。今年から販売用にスタートするということで、気になっている商品だ。出来自体はリンゴの風味もしっかり出ている。これも「発酵」と「熟成」だ。

またワインも笹森シェフが10年以上前から栽培してきたワイン用のブドウを使い、現在11種類、少量多種のブドウを栽培しながら、青森の風土に合う品種を探して来た。今回いただいた、2015年のネッビオーロ、バルベーラはともに素晴らしい出来である。これはリンゴのワインとは異なり、ワイン特区の制限から、笹森シェフの弘前のお店でしか味わうことができない代物だ。特に赤ワインに関しては、日本全国みても、この品種を扱ったワイナリーもないくらい、本当に特別なものだと思う。これを飲むだけでも弘前に行くことはあるとおもう。

料理も、笹森シェフが自家製でこしらえたチーズやハム、燻製のマグロ、シャモロック(地鶏)のレバーのパスティッチョなど、いずれも、笹森シェフのお店のスペシャリテが登場し、ファンとしては、贅沢な構成だ。僕としては、ここ数年、笹森シェフの料理を味わう機会があるのだか、それこそ経験とノウハウが「熟成」され、料理に反映されている。その都度発見と、味わい深さを感じ、溜飲が下がるのだ。

特に、「黒にんにくの冷製アーリオ・オーリオ・スパゲッティ」は新鮮だった。青森県は「田子のニンニク」というブランドが代表するほど、ニンニクの世界的な産地だ。そのにんにくを高温多湿の環境で、じっくり熟成させるとできあがるのが「黒にんにく」。黒にんにくは、特有の匂いが消え、甘く、そして適度な酸味が加わり、「プルーン」のようなフルーティな味わいになるのが特徴だ。

その黒にんにくを冷製パスタに仕上げたのだ。以前僕自身も、笹森シェフと黒にんにくを使ったショコラティエを検討したことがある(結局様々な理由で頓挫したが)。その想いもあってか、この料理が出て来たときは「ああ、ここまで来たか・・」と一人、感慨深くなったのである。笹森シェフ曰く「結構冒険的に恐る恐る出したんです」といっておられたが、これはこれでスペシャリテになると思う。

かたや成田シェフは、パティシエではあるが、特筆すべきは「パン作り」である。2007年にはNYタイムズ紙が選ぶ、パンとデザート部門の「Best of NewYork」を受賞。それから「ラトリエ・デュエル・ロブション」などで腕を振るい、現在の「エスキス」では、「エスキスサンク」という独自パティスリーを展開するなど、いま注目のパティシエでもある。「今回のテーマにおいて、パンの中に、日本の根本的な発酵要素を、デザートの中に、よく言われる熟成とはという疑問に対して答えを感じさせようと考えた」と言っている。

その成田さんが一つ一つのテーブルを回ってだすパンの素晴らしさ、そしてデザートの二品目「栗の薄焼き熱地のタリアテッレ」は、栗のスープと洋梨のコンフィに浮かべた栗の粉で作ったネッチ(フィレンツェより北西に位置するピストーイア周辺で食べられる栗ののクレープのこと)のトルテリーニは、食べ進めると、徐々に味が変化し、このデザートに昇華されるまで、発酵と熟成させて準備した食材であることが「感覚的に」インプットされていくのが面白い。「感じたことがない味」は、自分の中で消化されるまでタイムラグがある。そのタイムラグ自体で、どんどん味が変化するものだから、面白いのだ。

こうして青森でも、そして東京でも味わうことができない「青森食材のアプトプット」を味わうことができ、至福の時だったという一方で、この取り組みをFoodnia Japanとして、地方と都会の橋渡しができる「表現の場」の必要性を感じるのである。これは美術家と一緒で、「アーティストレジデンス」で、アーティストがその地域場所に短期的に住まい、暮らすことで感じるものを、自分の作品に投影し発表するスタイルがあると思うだが、そのシェフ版、パティシエ版があるのだとおもう。それは地方だけではなく、まさに「巡回展」「ミュージアム」のように、地方と都会を巡る「食の地域間交流」はますます面白い動きをつくることになるだろう。

そんな可能性を感じる、一日だけのレストラン。

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
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Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第18回

関東のおへそ、埼玉「大宮ナポリタン」を盛り上げろ!

東京を離れれば地方という感覚が正しいのかどうか、最近疑わしい。「地方創生」というキーワードを元に、都市と地域の格差を埋めるためにはどうすれば良いのか、それを「人」と「食材」で繋いでいけないかと日々考えている。

そう考えると東京もさることながら、埼玉県さいたま市大宮区の存在が気になるのだ。特に「鉄道の結節点」として東日本最強とも言えるだろう。元は、武蔵国一宮である氷川神社の門前町として、それ以後は中山道の宿場町として発展した大宮は、いまやJR東日本最大のハブであり、新幹線の結節点としても重要なポイントである。また、埼玉県から東京に通勤する人たちにとっても十分な通勤圏内で、東京と横浜の距離感と変わらない。けれど、港町横浜と比較すると観光地でもなく、これといった目立った土産ものも少ないのだ。

軒先マルシェの様子●

そんな中、大宮を愛する有志たちで、「現代の街道」として、昨年からマルシェ(軒先マルシェ:http://www.saitamas.com/)や、新幹線が繋ぐ各県からの名産を、大宮の商店街や飲食店に紹介するプロジェクトが始まっている。

雪下人参をPRする私●

その中でも、先日、青森県人代表として、12月から3月にかけて収穫される「雪下(ゆきした)人参」を紹介しに、「大宮ナポリタンの会」に参加してきた。

大宮ナポリタン●

かつて、「鉄道のまち大宮」として栄え、その周辺で働いていた鉄道員や工場マンがよく食べていたといわれるナポリタン。そんなナポリタンを、ご当地グルメとして復活させたのが「大宮ナポリタン」。いまこの活動が熱い。

大宮ナポリタン:http://omiya-napoli.jp/

そんなナポリタンに使える食材として、紹介したのが雪下人参なのですが、雪下人参自体は、雪の下から収穫される「にんじん」で、野菜とは思えないフルーティな甘さが特徴だ。

冬に収穫することにより、「にんじん」自体がもつ、寒さでも凍らないよう身を守る生理機能が働いて糖分が蓄えられ、野菜とは思えないフルーティな甘さをもった「ふかうら雪人参」が生まれる。収穫直後の「にんじん」は、糖度9度前後、高いものでは12度を超えるものもあります。また、一般的に時間とともに野菜の水分は蒸発しますから、その分糖度はさらに上がっていくこととになるのだ。

私もさっそく、自宅で「キャロット・ラペ(人参サラダ)」にしたり、筑前煮の具材としてザクザクと入れてみたりして食べている。雪下人参を美味しくいただくためのコツは、「オイル」の使い方だ。

人参に含まれる、「カロテン」が、油に溶けやすい性質をもっている。 サラダならオイルを使ったドレッシングをかけて、料理なら油いためや肉などと一緒に調理すると、体に吸収されやすくなる。特にこの時期の人参は美味しい。

手前味噌ながら、弊社の八百屋「八百屋瑞花」においても、人参フェアを断行。ぜひ2月いっぱいはFacebookページをチェックしてみてほしい。様々な種類の人参を仕入れながら、「1日1本、にんじんを食べる運動」を実施中だ。

https://www.facebook.com/yaoyasuika/

さて、大宮だが、北海道をはじめ東北や甲信越、北陸の食材を網羅し、これから新幹線就航の周年記念も相まって今後の展開から目を離せない。いま僕らが狙うのは、もしかすると東京より大宮かもしれない。

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
http://www.oiseau.co.jp

Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第17回

創業300年。割子そば「粉名屋 小太郎」。

珍しく今年の日本は、日本海側を中心に、大雪に見舞われている。

先日訪れた山形では、駅のホームに雪片付け用のダンプが。ダイヤも乱れがちで、できるだけ余裕を持った移動を、冬場、特に北国を訪問するときには気をつけなければならない。(一方東京は本当に快晴の毎日だが)

そんな山形で訪問した蕎麦屋がまた秀逸。創業300年「粉名屋 小太郎」だ。

「ここにきたら、必ず食べなければならないものがあるんですよ」と、いつも山形を案内してくるK氏は、めっぽう、世話好きで、必ず僕が山形を訪れると、いろんなところに連れて行ってくれる。

「もうオーダー済んでいますからね」と言われて、出てきたのが「割子そば」だ。重で重ねられていて、それぞれに楽しみながら食べるのか?と思いながら、ふとメモ書きに目が進む。

「おそばの上に薬味をのせ、その上から そばつゆをしめす程度かけ、一段づつお召し上がりください。千代口は、そば湯を飲むときに用います」

一段ずつ、そばと薬味をテンポよく、それでいて一つ一つが際立ち、面白い。あっという間に食べられる。ざるそばやそば会席にはない、「提案型のざるそば=割子そば」だ。

割子そば自体は、島根県出雲地方の郷土食としても有名だが、この重箱で積み重なった割子の楽しさを「薬味」で演出するところは、粉名屋小太郎さんの持ち味かもしれない。

「こんな青空久しぶりです、松田さん、いい日に来ましたね」とK氏も僕の割子そばの満足度具合にご満悦だ。

K氏の提案、また楽しみだ。

粉名屋 小太郎:http://www.konaya-kotaro.com/

松田龍太郎

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1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
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Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第16回

ゆるキャラならぬ、「ゆるパイ」を全国津々浦々集めてみる。

皆さんは、地方みやげで何を買いますか?

地方名産はもちろん、その土地ならではのものを購入されると思います。それは僕もそうで、毎回、いく先々で、みやげものに悩みます。しかし、そんなみやげものを見ていくと、面白いことに気づきます。

それは各県どこでも「パイ」があるということ。北海道や沖縄であれば、果物や食材にこだわったパイや、観光名所の名前がついているパイもある。気になり出したら止まらない、そんな僕の好奇心がグッと上がります。

以前、このFoodnia Japanの記事でアップルパイを紹介したことがありました。その時も少し触れましたが、私は何を隠そう、「一般社団法人日本パイ倶楽部」の代表を務めており、地元青森のアップルパイもさることながら、日本各地のパイは、いつも気にしてみております。

話は戻りますが、そのパイ菓子は本当に全国各地、津々浦々あるものです。

2014年に行われた「全国ゆるパイ展の様子」●

その北海道から沖縄までの47都道府県にどんなパイがあるかと調べたのが、日本パイ倶楽部の理事でもある、藤井青銅氏である。藤井氏は、2014年夏、「全国ゆるパイ展」を東京渋谷で開催し、1万人を動員する催事を手がけました。会場では、商品の他に、藤井氏ならではの各県のパイに対するコメントがこと細かく書かれ、日本のご当地パイ菓子にスポットを当てるきっかけを作りました。

その日本各地のパイ菓子を再び集めて展示しようというプロジェクトがスタートしました。その名も「全国ゆるパイ展2017」。今年2017年2月10日から14日のバレンタイン期間中に、東京吉祥寺の東急百貨店にて催事と販売を行うことが決定したのです!

それからというもの、各地出張の際には、必ずみやげもの屋に駆け込み「パイ」という菓子を片っ端から集め始めています。

もう津々浦々、こんなにパイ菓子ってあるのか!ってくらい、いろんなパイ菓子があるもので、ちょっとした昆虫採集のようで、貴重品種に出会えると興奮します(一番興奮しているのが、藤井理事w)。

全国ゆるパイ展2014年のトークショーの模様●

全国各地の「ゆるパイ」の展示のほか、藤井理事による「ゆるパイトークショー」も実施。彼の視点や、ゆるパイの考え方はとても面白いし、とにもかくにも、こんなに全国各地のパイ菓子が集まることはないので、この機会にぜひチェックしてもらいたい。

パイで地域おこしができるのでは?というくらいのボリュームです。会場にてお待ちしております!

●日本パイ倶楽部:http://www.pie-japan.com

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
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Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第15回

何もないけど、何でもある。不便こそ、価値がある。

新年早々、向かった先は西伊豆だ。

西伊豆の漁港から、一隻の船に乗り込み、向かった先は、リアス式海岸でえぐられてできた、ちょっとした入江だ。仮設の船着場を伝って、そこにつくと、無人島のような、大自然に囲まれた、秘密基地。

そこには、大きなテントのほか、カヤックのボート、ちょっとしたキッチン、トイレが設置されているほかは、「何もない」。けれど、断崖を背に海を見渡すと、穏やかな海沿いの風景が、ふと、日本ではない、どこか国外のような気持ちにさせてくれる。

1日1組限定のグランピングを基本に、百人規模のイベント、ウェディング、社員研修といったオファーが絶えず、「グランピング」という全国規模の広がりを見せている中で急成長を遂げているのが、VILLEGE INC(ヴィレッジインク)だ。今回、担当者にアテンドいただき、彼らが本拠地としている伊豆を中心に、いくつかの施設を見させてもらった。

正直アクセスも不便で、車で直接現地に行けるようなところは少なく、チャーターされた漁船や、運搬用のトロッコ(乗せていただいたが、怖くて肝を潰す。)しかない。けれども彼らは「不便上等、それでないと本当の自然は手に入らない」と言っている。もともと代表の橋村和徳氏は、自ら何もない場所に踏み込み、草刈りを1年半(!)かけてやり、予約殺到の場を作り上げた。

本気度が高いゆえ、ここに来るだけの価値はある。もちろん、グラマラスな体験を求める「グランピング」だからといって、星野リゾート富士のような、全てが整っているわけではないので、利用者の度量やアイディアも求められる。しかし、そこはVILLEGE INCも、フォロー、サポートする仕組みを作っている。だからこそ、気兼ねなく遊べ、大自然の秘密基地となり、利用者を魅了しているのだ。

視察を終え、夜も更け、下田須崎にある割烹民宿「小はじ」に泊まらせていただいた。漁村に面したその場所は、早朝から漁港の営みを風景として見ることができる絶好のロケーション。大将の小川浩史さんは、神楽坂の割烹「割烹 千代田」出身。東京三田の「ふぐ料理 山田屋」にもいた敏腕である。地元の下田に戻り、実家の民宿を継いでいて、VILLEGE INCの活動もサポートしている。

さて民宿は一泊8000円弱なのだが、さすがの腕前、提供される魚料理のうまさに、舌鼓を打った。特に朝ごはんは、久しぶりに会心の出会い。ここの名物、金目鯛の煮付けには、残念ながらありつけなかったが、この民宿は、これもまた「来るべきところ」。ぜひ泊まってみてもらいたい。

伊豆は、東京から車や電車で2−3時間かかる。しかし、東京からその距離でマリンスポーツや大自然、温泉を楽しむ場として、ファンも多い。最近熱海も復活しているが、南伊豆、西伊豆も、十分楽しめる範囲である。相模湾、駿河湾に面したこの地域は、食材も豊富だ。とはいえ、地域を丹念にみていくと、この食材を生かしたレストランはあるものの、値段やメニューについては、まだまだ改善すべき点が多いと感じた。

僕としても、VILLEGE INCの活動もさることながら、この地域一帯の食のスタンダートを高めることによる実験を試みたいと思っている。日本のコート・ダジュールに。遠くの海外より、近くの伊豆。何にもないけど、何でもある、彼らの精神をもとに。

●VILLEGE INC :http://villageinc.jp/

●割烹民宿小はじ:http://kohaji.jp/

松田龍太郎

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1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
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Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第14回

正月の果物といえば!毎年楽しみ「桜島小みかん」。

すっかり僕は、桜島の小みかんにはまってしまっている。

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先日さっそく今年第一弾の小みかんが届いた。整然と並べられて、それでいて可愛い。先日のミニ庄内柿ではないが、この小みかんもまた小さい。

生産者によると、今年の小みかんは、生育もよく、桜島の降灰の影響もなかったので、皮の損傷もなく見た目も美しいとのこと。早速食べてみると、今年は甘みもありジューシーで、小さいながらぎゅっと甘みが凝縮している。今年は昨年と比べて幾分か、種が少ない。もちろん個体差があったり、毎年異なるかもしれないが、今年は本当にオススメだ。

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その生産に当たっているのが、実は鹿児島の特産品「桜島大根」を作っているファームランド櫻島さんである。昨年、弊社の八百屋「八百屋瑞花」で桜島大根フェアをやらせていただき、そのご縁から、桜島周辺の野菜や果実の情報をいただいている。この大きさは、もはや笑える。小学生低学年の子どもと同じくらいの背丈なのだ。

もちろん今年も、桜島大根を1月後半から販売を開始するので、ぜひ弊社の八百屋瑞花をチェックしてもらいたい。丸ごと購入しても良いですし、カットして販売もするのでスタッフに話してください(笑)

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桜島大根もさることながら、その担当者から送られてくる、生産者さんたちの写真が生き生きとしていて、こちらがとても元気付けられる。なにより、食べる側がそういう気持ちになるのだから、「おいしい」という感覚は、味覚だけではなく、こうした「感情」「表情」「雰囲気」も食べているのだと改めて実感するのだ。

「地域おこし」の基本は、「外から叩き起こされる」のではなく、「内から興すこと」であるといつも思っている。僕はそのお手伝いを、仕事を通じて実践している。一つ一つ地域の宝を自ら発信し、そして「欲しい人に届ける、伝える」ことを丹念に考え、企画する。このサイクルが、地域おこしの原点だと思う。

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こうした桜島の生産者のような、明るく、そして「適正な」ビジネスをしている人たちを積極的に応援していきたい。

 

ファームランド櫻島:https://www.facebook.com/farmlandsakurajima/

八百屋瑞花:www.suika.me/

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
http://www.oiseau.co.jp

Foodnia Japan 食の国 日本 連載 第13回

あけましておめでとうございます。

2017年がスタートしました。皆様はどんなお正月を過ごしましたでしょうか。

私は毎年、自分の実家のある青森県弘前市と、妻の実家がある栃木県真岡市を行き来しております。

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真岡には、「大前(おおさき)神社」といい、恵比寿様が祀られた神社があり、縁起もよく、毎年多くの参拝客で賑わう。私も毎年ここで恵比寿様にすがりながら?正月を過ごしている。

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しかし、妻の実家の正月はそれだけではない。義理の父は、退職後に調理師専門学校に通うツワモノで、調理師免許をとり、そば職人に。それで毎年「年越しそば」と、次の日の元旦のうどんと、麺ものがめっぽう旨いのだ。

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そして義理の母は、こちらもめっぽう料理好き。自宅の畑で採れた無農薬の野菜を使った漬物をはじめ、毎年年越し用の「おせち」を作り、皆に振る舞うのだ。こうした母の味、実家の味を守っている。

日本にはこうした正月ならでは、地域ならではの伝統食が多い。お雑煮だけでも、毎年この時期、「この地域の食べ方はこう、あの地域はこう」といった話題が多い。

所変われば品が変わる。

出汁や使う食材、文化、風土も含めて、一つの料理でも全く異なるものが生まれるのである。

そうした地域の食の情報を拾い、その土地ならではの食材、料理に光をあて、地域を守っていくことである。

弊社の会社名の「oiseau」はフランス語で「鳥」である。

今年の干支は「酉(とり)」。

鳥がもつ自由闊達な行動力を軸に、今年も全国を飛び回ろうと思う。

松田龍太郎

松田龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身。慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。
報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。その後、2007年企画・プロデュース業に転職。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。現在神楽坂6丁目に「八百屋瑞花」という青果販売する八百屋 を展開中。
http://www.oiseau.co.jp