タケムラダイの日本全国・美味しい冷食
第八回 望仙「贅沢桜えびかき揚げ」
第八回 望仙「贅沢桜えびかき揚げ」
匠の技が生み出す驚愕の揚げたて食感!
全国各地を渡り歩き、まだ見ぬ絶品冷凍食品を探し続けている私だが、出会いの場は旅先に限った事ではなく、ネット検索中に巡り合う事も多々ある。
こちらの「贅沢桜えびかき揚げ」もまさにその一つなのだが、目を奪われたのはオンラインショップ内に掲載されていたYouTube動画だった。
職人と思しき手が、一掴みの生の桜えびを鉄製のちりとりのような器具にそっと乗せる。
そこに天ぷらの溶き粉が流し入れられ、満遍なく桜えびと混ぜ合わせられた後、熱した揚げ油の中に投下されていくのだが、揚げ玉を作る時のように、揚げ油全体に散らされていく。
果たしてこれがかき揚げになるのか?と思ったその刹那、今度は溶き粉が揚がり切ってしまう前のそれを、鉄箸で瞬時に中央に集めていき、美しい長方形に成形していくではないか。
これにより、衣と衣の間に適度な空間が作られているのがわかる。
私は、わずか30秒ほどしかないその動画に映し出された匠の技に魅入られてしまい、すぐさま注文をして商品が届くのを待った。
数日後、見るからに高級感のある化粧箱が届き、待ちかねたかき揚げと初対面を果たす。
同封されていた小冊子には「電子レンジ加熱後にトースターで軽く加熱すると、より、揚げたてのサクサク感が楽しめる」といった説明書きがあったが、まずは電子レンジ加熱のみで一口食べてみた。
いやはや、トースター加熱なしでも十分過ぎるほどの驚くべきサクサク食感。
天ぷらのみならず、冷凍の揚げ物は電子レンジ加熱すると素材の持つ水分の水蒸気によって、衣がベチャッとした食感になってしまうものが多いのだが、匠の技によって生み出された“衣の空間”が、しっかりと仕事をしてくれているのがわかる。
次いでトースター加熱をしてみたが、もはやサクサクどころではない。
まさに揚げたてと遜色のない、ザクザク食感へと更なる進化を遂げた。
肝心の桜えびの香りと風味も素晴らしく、年に2回(春漁は3月中旬〜6月初旬、秋漁は10月下旬から12月下旬)しかない漁期に獲れた旬の桜えびを新鮮なうちにかき揚げにして、それを瞬間冷凍しているため、一年を通して、最高の状態の桜えびを堪能できるのだ。
塩や天つゆで食べるのも良いが、桜えびそのものの塩味がしっかりとあるので、まずは何も付けずにそのままかぶりつくことをオススメしたい。
もちろん、ご飯に乗せ、甘めのタレをかけて「かき揚げ丼」にしても良し、そばに添えて「かき揚げそば」にするのも良いだろう。
好みの食べ方で、静岡の誇る桜色の宝石を堪能し尽くして欲しい。
タケムラダイのワンポイントアドバイス!
かき揚げをあえて少し残し、粗く砕いたら熱々のご飯にまぶしてお出汁をかけて天茶にすべし!
タケムラダイの冷食品評
美味しさ:自信をもってオススメできる商品のみ紹介するので基本的には星5。(星5超えがあるかも?)
入手のし易さ:数量限定品や季節限定品などは星が少なくなる。
デザイン性:パッケージや盛り付けなど、商品としての美しさ。
ボリューム感:成人男性基準での満腹度。
調理の手間:調理の手間が簡単であればあるほど星が多い。
【評価】
美味しさ ★★★★★
入手し易さ ★★
デザイン性 ★★★
ボリューム感 ★★★★★
調理の手間 ★★★★
今回紹介した冷凍食品
商品名:贅沢桜えびかき揚げ
製造者:望仙
価格:1パック 940円(税込)
購入できる場所:オンラインストア
オンラインストア:https://mochisen.shop-pro.jp/

冷凍食品マイスター/電子レンジ料理研究家/フードコンサルタント
商品プロデュース業で多忙を極めていた際に、手軽で便利で美味しい冷凍食品と出会い、その魅力に取り憑かれる。毎日欠かさず、20年以上に渡って冷凍食品を食べ続ける筋金入りの冷凍食品マニアとして知られるようになり、テレビやラジオ、雑誌など多数のメディアに出演。現在は通算10000食以上の冷凍食品を食べた経験を活かし、冷凍食品のプロデュースやアレンジレシピの考案、食品メーカーや飲食店などのメニュー開発を手掛けるなど、料理研究家としての活動も多岐に及んでいる。
Twitter:@dai_takemura
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