和食STYLE

日本名産紀行 柘いつか 第40回 愛媛県大洲市 梶田商店の醤油

作家/旅行作家 柘いつか – Itsuka Tsuge –

古き良き日本が色濃く残る城下町
悠久の肱川の流れと共に栄えた、「伊予の小京都」と呼ばれる愛媛県大洲市。街には臥龍山荘や盤泉荘といった名建築や、古い街並みが数多く立ち並んでいます。

街を一望できる高台に建つ大洲城は、江戸時代初期の建造物で、当時のままの4棟の櫓は重要文化財に指定されており、中央が吹き抜けの珍しい天守閣は、10年の歳月をかけて復元されました。天守閣に宿泊できるキャッスルステイはメディアでも話題です。

体にいいものは、安全で美味しくないといけない。
代々続く醤油醸造を、明治7年(1874年)に8代目が現在の場所に移転した梶田商店は、自然と伝統技術の調和を重んじ、“美味しい”を追求する醤油蔵です。
原料である大豆・小麦・塩を選定することから始まり、原料処理・麹造り・諸味の管理を経た全ての工程を自社で行う、全国でも僅かな醤油蔵の一つ。

全ての諸味を、酵母添加も酵素添加も行わない天然醸造で、大洲の気候風土と共に「より自然に、より美味しい」を目指して、「体が喜ぶものを作りたい」という思いから、100年以上も受け継がれてきた杉桶で、一年半という長期醸造を行い、安心安全な醤油を醸しています。

13代目の未来に繋ぐ想いと使命
医食同源という言葉があります。生きることは食べること。「食は将来の自分に対する最大の投資」だと考え、13代目梶田泰嗣さんは、「昔ながらの本物の醤油・味噌が造りたい」という強い気持ちで製品作りに取り組んでいます。

蔵に入った2002年度の仕込みの時より、杉桶に昔ながらの大豆と小麦と塩だけで造る醤油を仕込んだのが始まりでした。原料を厳選するところから始まり、大豆は地元の契約栽培農家の方よりフクユタカ、小麦は愛媛県産のチクゴイズミ・セトキララ、塩は徳島県鳴門産の海水を汲み上げたもので、地元のものを意識して選別しています。
自分たちの熱量と共に、原料の生産者の想いも伝え、「本物だけが持つ美味しさ」で、お客さまに「喜び」や「感動」を与える製品を提供したいと考えました。

多彩な醤油の味のバリエーションで、普段の食卓が楽しくなります!
<巽醤油5種セット>
ギフトにも、テイスティング用にもなる、梶田醤油を代表する5種の醤油を120mlずつボトルに詰めました。

■再仕込み醤油 梶田泰嗣
13代目・梶田泰嗣の強い想いから生まれた気合の入った再仕込み醤油。 手間暇かけた最上級の味わい。旨味の強さは別格です。

■巽紫(たつみむらさき)
地元大洲市の古代麦ダイシチモチを使用した、小麦不使用の天然醸造丸大豆醤油。
色が鮮やかで、香りも綺麗なお醤油に仕上がりました。新たな可能性が広がる醤油です。

■巽晃(たつみひかり)
原材料の大豆・小麦は全て契約農家さんによる、農薬・化学肥料不使用のもののみを使用した、天然醸造丸大豆醤油。柔らかで綺麗な旨味が特徴。シャープな塩味を旨味が包み込む、バランスのとれた醤油です。

■巽 濃口(たつみ こいくち)
食欲をそそる芳香と、深いコクと旨味が特徴。濃口しょうゆは旨味と味の伸びが強く、どんな料理にもお使いいただける万能醤油です。

■巽 淡口(たつみ うすくち)
香りが良く、すっきりとした味わい。通常の淡口醤油に比べて香りと旨味があり、よく伸びます。

梶田商店 オンラインショップ
https://www.kazita.jp/shop/products/detail/58

柘いつか – Itsuka Tsuge –

作家。東京都生まれ。
世界50 カ国以上を訪れ、各界に多彩な人脈を持つ。もうすぐムーミン谷は卒業して、新トカイナカ(都会田舎)に行くことを考えている。
『一流のサービスを受ける人になる方法 極(きわみ)』(光文社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 手放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、非情である。』はアジア各国で翻訳された。
https://itsuka-k.com