和食STYLE

日本名産紀行 柘いつか 第36回 丹波篠山の栗甘露煮と大納言小豆

作家/旅行作家 柘いつか – Itsuka Tsuge –

平安時代からもてはやされた風雅な味わい
私は普段、甘いものはあまり口にしないのですが、今回ばかりは別でした!
栗好きで、マロングラッセはいただきますが、おせち料理以外ではお目にかかったことがない和栗の瓶詰めが届き、瓶を開けた途端にまろやかな甘みが広がり……。一粒口に含んだ途端、至福の瞬間に包まれました。

丹波篠山の魅力といえば、食!
特に農作物が収穫される秋の時期は、丹波篠山の食を目的に来られる観光客で賑わいます。中でも今回は、丹波篠山を代表する食材、丹波栗と丹波大納言小豆をご紹介致します。

“日本一の栗の王様”とも評される「丹波栗」の歴史は古く、平安時代から、最上級品として朝廷に献上されていたという記録が残っています。
丹波地域の気候風土は栗の生育に適しており、「丹波といえば栗、栗といえば丹波」と言われるほど、古くから「丹波栗」の名前は有名でした。

昼夜の気温差が大きくて、濃霧が発生しやすい丹波地域の独特の気候は、日中にたくさん陽を浴びることで光合成をして栄養を蓄えます。 大粒で艶があり、実が締まっていて、甘みが強いのが特徴です。ちなみに「丹波栗」とは、丹波地方でとれる和栗の総称で、品種名ではありません。

9月下旬ぐらいから栗の収穫が始まり、市内では、栗まんじゅう・栗羊羹・栗餅など、豊富な和菓子に姿を変え、お土産の定番となっています。高級な和菓子やモンブランなどの洋菓子にも使われ、高く評価されています。

目利きの丹波栗農家が厳選した、国産栗で作った『栗甘露煮』と『渋皮栗』
渋皮を剥いて、じっくりとほっこり艶やかに炊き上げた、ホクホク食感の『栗甘露煮』は、上品な甘さと、鮮やかな山吹色に仕上げており、栗きんとんや栗ぜんざい、栗ごはんにも活用出来ます。

渋皮付きで丁寧に作った『渋皮栗』は、甘さを抑えた大人の味わい。お酒や赤ワインともベストマッチ。おつまみとしても楽しんでいただけます。

小豆の特上ブランド『大納言小豆』とは?
「大納言という身分は、公卿の冠位なので切腹の習慣がない」ところから、煮ても腹の割れない小豆を『大納言小豆』と名付けたと言われています。

清らかな水と肥えた土、オゾンを含んだ空気、昼夜の寒暖差の大きい丹波特有の気候風土と、長い歴史の経験によって培った栽培技術。 丹波大納言は豆の皮が薄く、大粒で色艶が良く、煮ても皮が破れにくく、風雅な味わいがあるため、古くより京の高級和菓子に用いられ、縁起の良い食べ物として親しまれています。

漬け込み方式という独自の技法により、砂糖焼けが少なくなり、大納言小豆本来の風味や旨みを生かしつつ、ふっくらと食べ応えの良い煮豆です。
ぜんざいやあんみつ等にもご活用いただけます。オプションで、栗を入れれば栗ぜんざいにランクアップ。ちなみにスタッフのオススメは、ホットコーヒーに大納言小豆を入れた「コーヒーぜんざい」だとか。

もちろん、そのままスプーン一杯で、幸せな気分になれますよ!

丹波篠山ブランド 栗
https://tokusankansasayama.raku-uru.jp/item-list?categoryId=80689

丹波篠山 大納言小豆
https://tokusankansasayama.raku-uru.jp/item-list?categoryId=80693

柘いつか – Itsuka Tsuge –

作家。東京都生まれ。
世界50カ国以上を訪れ、各界に多彩な人脈を持つ。ムーミン谷で人生初のトカイナカ(都会田舎)暮らしを始め、日本の良さを再認識している。
『一流のサービスを受ける人になる方法 極(きわみ)』(光文社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 手放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、非情である。』はアジア各国で翻訳された。
https://itsuka-k.com