和食STYLE

日本名産紀行 柘いつか 第32回 宮崎県日向市の「へべす」加工品

作家/旅行作家 柘いつか – Itsuka Tsuge –

緑の果実「へべす」とは?!
初めて聞く方も多いと思いますが、「へべす」とは、宮崎県日向市発祥の香酸柑橘で、柚子やスダチ、カボスなどの仲間です。
皮が薄く種が少ない分、絞りやすく、実には果汁がたっぷり含まれています。まろやかな酸味とさわやかな香りが特長で、ビタミンCやフラボノイド、必須アミノ酸などが多く含まれている果実です。

変わった名前の由来は江戸時代末期、長曽我部平兵衛という人が、近くの山で良い香りがする果実を発見し、自宅の庭で栽培して配ったところ、大変な評判になりました。
苗木を作っては人に分け与えているうちに、地元の名産品に。やがて「平兵衛さんの酢」が短縮され、「平兵衛酢(へべす)」と呼ばれるようになったのだとか。

へべすには、人体を形成するのに必要なアミノ酸のうち、体内で作ることができず、食品などで補わざるを得ない必須アミノ酸9種類のうち、8種類が含まれている、大変優れた食材です。

日向市で誕生した、へべす加工品2種
日向市の特産品であるへべすを広めようと、夏の収穫期以外にも入手できるへべす加工品が新たに開発されました。

一品目は、日向産へべすと一緒に、スペイン産オリーブを日向で絞った、溝口オリーブ園の『へべすオリーブオイル』。溝口オリーブ園は、黒潮流れる温暖な日向灘に面した場所にあります。日向市産100%オリーブの生産を目指して、日夜研究を続けています。

まずは1滴たらせばわかる、この爽やかさ!
『へべすオリーブオイル』に使用しているオリーブは、スペイン産の厳選された、良質で無農薬栽培のもの。収穫したてをマイナス60℃で瞬間冷凍することで、鮮度を落とさず、品質を保ったまま日本に輸入しています。

オリーブオイルは、鮮度がとても大切です。新鮮なオリーブほど美味しくフレッシュな味わいが感じられます。輸入されたオリーブは、溝口農園の搾油機で自然落下により搾られ、さらに高級な濾紙を使って濾過を行っています。
この世界一のオリーブ生産を誇るスペインの無農薬のオリーブと、宮崎県日向市産の特産品である「へべす 」を一緒に搾ることで、へべすのさわやかな香りを閉じ込めた、フレッシュな味わいが楽しめるオリーブオイルが誕生しました。このブレンドは、他では味わえない逸品です。

溝口オリーブ園 へべすオリーブオイル
https://www.mizoguchi-olive.jp/lineup.html

へべすの果皮を生かしたサプリメント
へべすの果皮には、フラボノイド成分ナツダイダインが柚子の37倍、ナリルチンがカボスの6倍含まれています。

へべす農家のかくちゃん農園では、果実や100%果汁の他に、この果皮を生かした『へべすの皮100%サプリメントカプセル』を発売。へべすの皮に多く含まれるフラボノイドを摂取することで、健康維持につながればという思いで作られました。

へべすの100%のサプリメントカプセル
https://hebesu01.thebase.in/items/67195068?from=widget

柘いつか – Itsuka Tsuge –

作家。東京都生まれ。
世界50カ国以上を訪れ、各界に多彩な人脈を持つ。ムーミン谷で人生初のトカイナカ(都会田舎)暮らしを始め、日本の良さを再認識している。
『一流のサービスを受ける人になる方法 極(きわみ)』(光文社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 手放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、非情である。』はアジア各国で翻訳された。
https://itsuka-k.com