和食STYLE

⽇本名産紀⾏ 柘いつか 第10回 神津牧場の乳製品

作家/旅行作家 柘いつか – Itsuka Tsuge –

130年以上の歴史を持つ、⽇本で1番古い牧場
ジャージー⽜は⼩柄な茶⾊い⽜です。⽩⿊のホルスタインと⽐べると、乳量は少ないですがタンパク質やミネラル、ビタミン、脂肪分、無脂固形分が⾼く、濃厚で味や⾹りがいいので、乳製品に適した乳を出します。

イギリスのジャージー島―̶̶まさにあの、スポーツウエアーのジャージが誕⽣した島の⽣まれで、広⼤で⾃然豊かな環境で放牧されてのびのび育ったジャージー⽜は、コンテストで勝ち抜いたブランド⽜です。

明治20年(1887年)に上海から帰国後、福沢諭吉の薫陶を受けた神津邦太郎⻘年が、⽇本最古の⻄洋式⼭岳牧場を、群⾺県下仁⽥町の⼭中に開きました。以来130年以上、⼀貫してジャージャー⽜を中⼼とした放牧酪農を続けています。
牧場の⾯積は387ha。地形に合わせて切り開いた牧草地100ha で200頭を飼育し、脂肪分や無脂固形分の⾼い⽣乳を⽣産し、これを原料とした、芳醇で濃厚な乳製品を販売しています。
グリーン&エコツーリズムを兼ねて、アニマルセラピーからナイトツアーまで、1⽇のんびり牧場で遊ぶことも可能です。

1⽇のスタートがこんなに違うなんて︕
乳製品が届いたその⽇、さっそくほうれん草とホタテのバター焼きを作りました。 芳醇な⾹りとまろやかさが特徴のバターは、創業以来の伝統的な発酵⽅法で、夏には濃い⻩⾊に、冬にはクリーム⾊にと、季節で変化が楽しめるそうです。熟成6ヶ⽉以上のほのかな苦味が特徴のチェダーと、熟成2〜3ヶ⽉のソフトでクリーミーなゴーダ。くせのない味と、弾⼒のある⻭ごたえが特徴のフレッシュなモッツァレラはトマトに添えて。
料理しながら⽩ワイン⽚⼿に、チェダーチーズとゴーダチーズの⾷べ⽐べなどと、⾄福のひとときを楽しみました︕濃厚な味わいは、普段⾷べているチーズの味と格段に違います。

翌朝は、濃厚な味と⾹りが特徴のジャージー⽜乳をゴクゴク。夏は放牧、冬は牧場の粗飼料を⾷べて育った⾃然なままの⽜乳なので、確かに味が濃いです。
のむヨーグルトも、原料となる⽜乳の固形分が⾼いことから、コクととろみがありますが後味は爽やかです。砂糖とオリゴ糖を⼊れて飲みやすく仕上げています。
どれもこれも、とにかく体が喜んで、健康になったような気がします。

神津牧場 ⼿づくり乳・⾁製品ショップ
http://www.kouzubokujyo.or.jp/shop/index.html

柘いつか – Itsuka Tsuge –

作家。東京都⽣まれ。
世界50カ国以上を訪れ、各界に多彩な⼈脈を持持つ。トカイナカ(都会⽥舎)暮らしを始め、⽇本の良さを再認識している。
『⼀流のサービスを受ける⼈になる⽅法 極(きわみ)』(光⽂社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 ⼿放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、⾮情である。』はアジア各国で翻訳された。
https://itsuka-k.com