和食STYLE

日本名産紀行 柘いつか 第3回 屋久島の屋久膳たんかん

作家/旅行作家 柘いつか – Itsuka Tsuge –

屋久島の魅⼒
悠久の⼤⾃然を育む屋久島は、1993年に⽇本で初めて世界遺産に登録されました。
⿅児島本⼟から60キロに位置し、周囲約130キロメートルあります。屋久杉などパワースポットが点在する天気の変わりやすい霊地です。

世界遺産に登録される、屋久杉で有名な屋久島は、別名薬島ともいい、薬草の⽣息する島です。私は昔、屋久杉巡りとカヤックをするために訪れたことがあります。

たんかんとは︖
三升(みます)農園が提供するフルーツは『屋久膳旬果(やくぜんしゅんか)』と名付けられています。
「健康は毎⽇の⾷⽣活にある」との考えから、⼈の体に優しい作物の栽培を通して、屋久島の膳にも並ぶ「旬」な果実を皆様にお届けしたい︕
との思いが込められています。

中でもたんかんは、中国南部を原産国とする柑橘類で、栽培適地が限られる為、⽇本では屋久島を筆頭に⼀部地域のみで栽培される希少果実です。

三升農園のある、南部”尾之間”地区は、屋久島の名峰モッチョム岳の麓で、昼間は温暖で、夜になると島の奥に連なる⾼い⼭々から吹き降りる冷気によって、昼夜の気温差が⼤きくなる⾵⼟です。
その為、清澄な空気に囲まれ、⽢みと酸味のバランスの良い柑橘が出来上がります。

その名も『屋久膳たんかん』(屋久膳Ⓡ は三升農園の商標ブランド名です)。箱を開けると、そこにはぎっしりと詰められた、⾊鮮やかなたんかんが並んでいます。

樹齢40〜50年の⻑寿⽊がなんと200本もあり、都会とは⽊が持っている⼒が違うとか。さらに糖度を増すために、果実を⽊から切ってから、⼿間暇かけて熟成させるのだそうです。

⼭々からの清流と、森から吹き込む新鮮な⾵と、冷気に恵まれた環境で育てられています。昼夜の寒暖差が5〜7度もあるので、エネルギーが⾼く、エナジーも上がることでしょう。

屋久膳たんかんの⾷べ⽅
⽪が薄いため、らせん剥きかクシ切りがおすすめです。房ごと⾷べられるので、中⾝を出す必要はありません。
断⾯の果汁のほとばしりが尋常じゃない︕ ⽢さ、酸味、に加えて奥⾏きのある濃厚な深みがあります。

そのまま⾷べてももちろん美味しいのですが、房に分けて、ヨーグルトとはちみつをかけてデザート⾵にしたり、塩胡椒とオリーブオイルをかけてサラダ⾵にするのもおすすめです。

たんかんの⽪の活⽤法
剥いた⽪は、漢⽅でいう陳⽪の状態なので、ベランダなどで⼲して粉末にし、紅茶に混ぜたり、薬味として楽しむことができます。

また、⽣のままの⽪をネットに⼊れ、お⾵呂に⼊れて⼊浴剤にすると、お肌がツルツルになります。

集荷を終えたシーズンオフは、1年中100%ジュースを販売しています。⽢すぎず、⾃然の素材を活かしたそのままの味は、いくらでも飲めてしまいます。

三升屋 HP
https://www.mimasuaguri.co.jp

柘いつか – Itsuka Tsuge –

作家。東京⽣まれ。世界50カ国以上を訪れ、各界に多彩な人脈を持つ。
『⼀流のサービスを受ける⼈になる⽅法 極(きわみ)』(光⽂社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 ⼿放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、⾮情である。』はアジア各国で翻訳された。
http://www.itsuka-k.com