短大卒業後、料理研究家・村上祥子氏のもとで3年、辻調理師専門学校で1年料理を学び、陶芸家としてだけでなく料理家としても活躍中。著書に『スゴイぞ!土鍋』(講談社)『土鍋だから、おいしい料理』(PHP研究所)。
ごはん鍋‹小・2合炊き›¥8,000※誌面では白米炊きに使用、‹大・3合炊き›¥10,000※誌面では混ぜごはん、炊き込みごはんに使用。飯碗(すべて福森道歩作/土楽)
土鍋にもいろいろな形があるのですが、一般的な土鍋だと、少量のごはん炊きには大きいかもしれません。
また底が平らで浅い形は対流しづらく、炊きムラの原因にもなるため、対流しやすい底が丸くて深さのある土鍋がおすすめです。
サイズはメーカーにもよりますが、3合炊きの場合、深い土鍋で6〜7寸(6〜7号)くらいを目安に。容量いっぱいに炊くと吹きこぼれやすく、下のほうのごはんが潰れてしまううえ混ぜにくくなるので注意。
土鍋には細かいひびや気泡が入っているため、使い始める前にお粥を炊き、お米の糊で膜を張る作業が必要となります。
ごく少量のごはんと鍋八分目くらいまでの水を入れ、弱火から徐々に加熱。沸騰後はごはんを潰しながら弱火にかけ、1時間後に火を止め一晩置きます。土鍋は温度差に弱いため急な加熱や急冷は禁物。
また新品は特に吸水性があるため洗剤を使わずに水洗いを。油も吸い込みやすいため、初めの数回は白米炊きがいいでしょう。
編集後記 で、結局これが良かった!
炊飯器で炊くより美味しい!と家族にも太鼓判を押されました
試す土鍋は1人用鍋と縁が高い7号鍋、そして蓋が透明の鍋の3種類。粘りが少ない品種から地元・千葉の新米をチョイスし調理スタート。1人用鍋は吹きこぼれが激しく黒い焦げも少々。若干固めでしたが味に問題なし。
縁高鍋は蓋に穴が空いているため蒸気の出が静かすぎて不安でしたが、蓋を開けてみたら米粒が立ってる! 上々の出来です。蓋が透明の鍋は炊ける過程が見えるので不安なく調理可能。
炊けたごはんは、お米の味が濃厚で感動しました。サイズ感さえ間違えなければ、どんな土鍋でも炊けることが判明。簡単だし家族の反応も◎、土鍋ごはんはこれからもリピート決定です。
STORYライター
味よりも”いかに簡単か”を追求してきたごはん作りが、
最近、料理企画を担当することで少しずつ変化。土鍋でのごはん炊きは初挑戦。
撮影/大瀬智和 取材・文/篠原亜由美
STORY 2018年11月号より