和食STYLE

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今注目!日本古来のボタニカル・パワー「和のハーブ」で癒しのゆる健康法

ハーブと聞くと西洋のものを思い浮かべがちですが、実は日本にも昔から香りや薬効の強い植物があるんです。
ちょっとした体の不調から、スキンケアまでさまざまな効果が!
手軽に食べて、使って、ゆる〜く毎日の健康に役立ててみませんか?

季節の変わり目のプチ不調も「和のつくりおきハーブ」で撃退!

しょうが
しょうがで

整腸&安眠がかなう!体温まるはちみつしょうが

辛味成分ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンに新陳代謝向上作用があり、体を芯から温めてくれる。はちみつしょうがはお湯や炭酸水で割ったり、料理に加えたりすれば、手軽に冷えを改善できる。

作り方

  1. 皮を取ったしょうがを薄切りにし、ボウルに水を張ってさらす。
    ※栄養分を生かすためアルミ箔で薄くむくのがベター
  2. 1をザルにあげて水気を切り、キッチンペーパーで丁寧に水分を取り、煮沸消毒した保存容器に入れ、しょうがの表面が浸るくらい、はちみつを注ぐ。冷蔵庫で3日おく。
    保存期間は冷蔵で1年。
大葉で

長期保存できる疲労回復のもと「塩漬け」

ビタミン群に加えてカルシウム、鉄分などが豊富で、消化、血行促進、デトックス効果がある。塩漬けにしておくことで、香味成分を残しつつ、長期保存も。魚料理やおにぎりののり代わりに。

作り方

  1. 大葉はサッと水洗いして、キッチンペーパーで水気を丁寧に取る。
  2. 煮沸消毒した保存容器に塩を 薄く敷き、大葉をのせ、その上に塩をふり、大葉をのせる。これを繰り返し、最後は塩で終え、全体を塩で覆うようにして冷蔵保存する。保存期間は冷蔵で1年。
大葉
わさび
わさびで

ダイエットにも◎デトックスオイル漬け

特にビタミンC、Kが豊富で、免疫力アップや美容効果も高く、骨の健康を保てる。辛味成分も血流改善につながるので女性にうれしい。オイル漬けはお好みのオイルで、何にかけても美味!

作り方

  1. わさびを2/3はみじん切りに、1/3はおろして、煮沸消毒した保存容器に入れる。
  2. わさびが浸るまでお好みのオイル(今回は米油を使用)を入れ、かき混ぜる。保存期間は冷蔵で3カ月。
青ゆずで

長ミキサーで簡単 ゆずこしょうで血行促進♪

ビタミンCがレモンの4〜5倍も含まれていて、特に青ゆずの皮に多く含まれているヘスペリジンはビタミンの消耗を防ぎ、毛細血管強化や血流改善作用があり、疲労回復効果が高い。ゆずこしょうにして、毎食〝ちょい足し〟を!

作り方

  1. 青ゆず4個を洗って、皮だけ薄くむく。残りの実を搾っておく。青唐辛子40gを洗って、縦半分に切り、スプーンなどで種を取る。
  2. ミキサーに1の皮、汁、青唐辛子、塩大さじ2を入れて、お好みの粒になるまで攪拌する。煮沸消毒した保存容器に入れ、冷蔵庫で1週間おく。保存期間は冷凍で1年。
青ゆず
秋みょうが
秋みょうがで

女性の不調の味方!甘酢みょうが

成分は水に加えて、カリウムが多く含まれているので、水分調整してむくみをとったり血液をサラサラにし、更年期障害に起こりがちなトラブルを軽減してくれる。オススメの酢漬けは手軽な健康食。

作り方

  1. ボウルに酢1カップ、砂糖大さじ5、塩小さじ1を入れて混ぜ合わせておく。
  2. みょうが10個を縦半分に切り、鍋に湯を沸かして、さっとゆでてざるにあげ、水気を切ったら、保存容器に入れ、1を注ぐ。そのまま半日おく。
    保存期間は冷蔵で5日。
三つ葉で

残った分は即調理 おひたしで風邪知らず

ビタミンA、C、ミネラルが豊富で、粘膜を保護し、肝機能促進効果がある。香り成分には食欲増進効果や鎮静作用があるのでストレスを感じやすい人にも。だしびたしは料理アレンジの幅も広く便利。

作り方

  1. 根を切り落として、鍋に熱湯を沸かし、塩少々加えて、さっとゆでて冷水に取る。水気を絞って、適当な長さに切る。
  2. 保存容器にだし汁60㎖に対して醬油大さじ1を加え混ぜ、1を浸し、冷蔵庫で1時間ほどおく。保存期間は冷蔵で3日。
三つ葉

初心者でもOK! 育てて使える3つの優秀ハーブ

ハッカはメントールを多く含み、殺菌効果大!

多湿や蒸れに弱いので、風通しのいい環境で育てる。若い時期は新芽を摘むのを控え、株を充実させる。水やりは土が乾ききる前にたっぷりと行う。

日本ハッカ独特の清涼感のある香り成分が強く、抗菌、殺虫、消臭、防腐、覚醒効果がある。ナチュラル除菌スプレーは鍋に水と葉を数枚入れて、煮出して冷ましたもの。また、マーマレードに葉を混ぜるだけでも風味が立ち◎♪

苗からの栽培がオススメ。害虫被害もほとんどないので育てやすい。日当たりのいい場所に植えて、水やりは土の表面が乾いたときにたっぷりと行う。

明日葉は野菜の王様といわれるほど栄養価が高く、植物では明日葉のみに含まれるカルコンは血流を促進し、豊富な食物繊維が便秘や食べすぎにも効果がある。乾燥した葉をお茶に混ぜたり、粉末にして粉ものに混ぜて摂取して。
明日葉は〝長寿の薬〟とも呼ばれる、食べる漢方薬!
月桃は沖縄料理やお茶で有名な美容ハーブ

日当たりのいい屋外で育て、直射日光の強い夏は半日陰に鉢を移動させる。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。与えすぎは根腐れを起こすので注意!

赤ワインの34倍のポリフェノールが含まれ、抗酸化作用が抜群。加熱すると爽やかな香りが立ち、沖縄では蒸し料理に使われている。葉を軽く乾かして、グレープシードオイルに漬けたものでマッサージすればつや肌に。
育てるのは面倒臭い……
忙しいアナタに即効♪ドライ&塩漬け
  • 唐辛子は自家製カイロに!

    唐辛子を靴下やスリッパなどに入れると保温効果がある。唐辛子を適当な大きさにカットしてお茶パックに入れるだけ。足湯に入れて使ってもぽかぽかに♪

  • ヨモギは強力フェースパックに!

    鍋に湯を沸かし、ヨモギを加え、数分煮出し、冷ましたものにフェースパックをひたす。乾燥やシミ、くすみの生成を防止してくれる。

  • 桜は香りを楽しむ〝桜酒〟に!

    最近は時季を問わず買える桜の塩漬け。香りの強さと甘さが引き立ち、鎮静、リラックス効果が高まる。ストレスも緩和され、二日酔い知らずでおいしくお酒が楽しめる。

撮影/田中 慶 取材・スタイリング/八代恵美子、黒田 薫(atrio)
撮影協力/マハロバスケット / (問)マハロカンパニー☎087-832-8839、
保存容器スタッシャー / (問)ボーテ福原☎0120-444-536

女性自身 2018年9月11日号より