初夏に旬を迎え、脂がたっぷりとのったあじ。
衣はさくさく、身はふっくらと揚がったあじフライが今回の主菜です。
副菜には、甘辛い味噌と青じそで風味よく仕上げたなす田楽と、
じゃがいもに旨みを煮含ませたオランダ煮を。
こんな献立を披露したら、和食上級者の仲間入りです!
[作り方]
① あじを開く
あじは背開きにする。
- POINT
- 背開きにすると、肉厚な背の身が外側になるので揚げてもきれいな形を保ちます。背開きのやり方はこちらで紹介しています。
② 塩、こしょうをふる
①の両面に塩・こしょうをふる。
③ 小麦粉をまぶす
②の両面に小麦粉をまぶす。
④ 溶き卵を絡める
③の両面に溶き卵を絡める。
⑤ パン粉をつける
④の両面にパン粉をつける。
⑥ 揚げる
⑤を175℃の揚げ油でカラリとするまで揚げる。揚げ網にのせて油を切り、器に盛る。千切りにしたキャベツとプチトマト、くし形切りにしたレモンを添える。
- POINT
- 揚げ立ての熱いうちに、ソースや醤油を添えましょう。
-
NPO日本食育インストラクター協会理事
田中伶子先生田中伶子クッキングスクール代表。福岡女子大学卒業後、1964年に料理教室を開設。家庭料理の基礎から食のプロ養成まで指導にあたる他、TV番組の出演や雑誌の執筆、食品・流通・広告会社等での商品企画など幅広く活躍中。読者代表 鈴木まり絵さん
(家事手伝い・31歳)レシピ本を読んだり、教室に通ったりと料理が大好き。あじをさばくのは初挑戦。 -
「フライにするには、あじを背中から開きます」「魚をまるごと一尾さばくのは初めてです。背開きと腹開きがあるのですね」
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「これが背開きの完成です。慣れるまで練習してみてね」「手順を覚えたら難しくなさそう! 今晩にでも挑戦したいです」
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「小麦粉・卵・パン粉の順に衣をつけます。パン粉はたっぷりとムラなくつけて。揚げ上がりがさくさくになりますよ」
あじの背開きをマスターしましょう
背側から包丁を入れ、腹を切らないように開くのを背開きと言います。天ぷらやフライに向いています。
- ①ぜいごを取り除くぜいご(尾のつけ根にある固いうろこ)を尾から頭に向かってそぎ落とす。胸びれのつけ根から包丁を入れて頭を落としたら、切り口から内臓をかき出す。腹の中を水洗いして、水気をふき取る。
- ②背を開く背を手前に向け、中骨の上に包丁を入れ、中骨に沿わせて身を切り開く。裏返して身を下にし、同様に切る。
- ③中骨を取る腹側を傷つけないように、中骨を尾のつけ根まで取り除く。キッチンばさみで切り落としてもOK。
- ④腹骨を取る包丁を寝かせるようにして、腹骨をそぎ切る。骨抜きを使うと身が崩れる場合があるので、包丁やキッチンばさみで取り除く。
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「あじフライには、醤油やソース、レモンなどお好みで添えてね」「揚げ立てを早く食べたいです(笑)」
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「こんなに油を使うんですね!」「それがオランダ煮の特徴です。古来の日本料理にはなかった西洋風の調理法ですね」
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「なす田楽って、輪切りにした大きななすに味噌を塗っているイメージでした」「こうすると見た目もキレイだし、簡単にできるでしょ?」
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「なすの中まで火が通ったか確かめるには、菜箸ではさんでみましょう」「柔らかくなっています。焼き上がりですね」
- 「アスパラガスは口当たりを良くするため、
根元近くにある固いはかまをそぎ切ります。
ピーラーを使ってもいいですよ」
調理・監修/田中伶子 撮影/馬場わかな
スタイリング/佐々木カナコ 取材/首藤奈穂 編集/廣瀬園美
CLASSY. 2016年6月号より