
今回の主菜は、カラッと揚げたかれいと大根おろしが
だしの旨みをたっぷりと煮含んだ一品です。
たけのこの風味を存分に楽しめる若竹煮と
ふわふわ卵の口当たりが優しいかき玉汁を添えて
春の訪れを感じる献立を作ってみましょう。
[作り方]

① かれいを切る
かれいは包丁が中骨に達するまで切り込みを入れたら、包丁を寝かせるようにして骨に沿って身をそぎ切る。
裏返して同様に切り、骨と4枚の身に切り分ける。

② かれいに塩をふる
①の切り身に塩をふって5分おき、クッキングペーパーで水気を取る。
- POINT
- 塩をふって出た余分な水分をふき取ることで、くさみを抜きます。

③ かれいに小麦粉をまぶす
②の全面に小麦粉をまぶす。

④ かれいを油で揚げる
③を170℃の油でカラリとするまで揚げ、揚げ網にのせて油を切る。

⑤ 大根おろしを水洗いする
大根は皮をむいてすりおろし、水でさっと洗い、水気を絞る。
- POINT
- 大根おろしを水洗いすると、えぐみが取れます。

⑥ かれいと
大根おろしを煮る
鍋に[A]を煮立たせ、④と⑤を入れてひと煮立ちさせる。器に盛り、千切りにした生姜をのせて小口切りにした小葱を散らす。
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NPO日本食育インストラクター協会理事
田中伶子先生田中伶子クッキングスクール代表。福岡女子大学卒業後、1964年に料理教室を開設。家庭料理の基礎から食のプロ養成まで指導にあたる他、TV番組の出演や雑誌の執筆、食品・流通・広告会社等での商品企画など幅広く活躍中。読者代表 古河舞子さん(サロン主宰・31歳)和食は作るのも食べるのも大好き。料理教室は初めてなので、今回は楽しんで挑戦したい。
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「塩をふった後に出た水分をしっかりとふき取っておきましょう」「このひと手間で、かれいの味に違いが出るのですね」
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「カラッと揚げ上がりました。美味しそうです!」「ふっくらとした身のかれいがおだしを煮含んで、また美味しいですよ」
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「大根をおろした後に水洗い!? 知りませんでした」「さんまの塩焼きなど辛みを効かせたいときは洗わず使ってOKです」
たけのこの下処理を覚えておきましょう
採った瞬間から時間が経つにつれてえぐみが増すたけのこは、調理する前にアク抜きをしましょう。

① 穂先を斜めに切り落とす。
土や汚れを水で洗い落とし、皮付きのまま、穂先を斜めに切り落とします。

② 皮部分に縦に切り込みを入れる。
火がよく通るように、皮部分に縦方向の切り込みを1本入れます。

③ 米の研ぎ汁で茹でる。
赤唐辛子を入れた米の研ぎ汁で1時間茹で、茹で汁の中で冷まします。
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「丁寧に作ると、こんなに味わい深くなるんですね!」
「かき玉汁も、きれいに仕上がるでしょう?」 -
「卵白を何度か持ち上げながら卵を溶くのがポイントです」「卵白の塊がなくなって、なめらかな溶き卵になりました!」
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「わかめは水洗いして塩や汚れを落とし、水気を切っておきましょう。わかめが長い場合には、食べやすい長さに切ります」
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「たけのこは穂先と根元では固さが違います。柔らかい穂先は大きめでも大丈夫。根元は火の通りがよい大きさに切ります」
調理・監修/田中伶子 撮影/馬場わかな スタイリング/佐々木カナコ 取材/首藤奈穂 編集/廣瀬園美
CLASSY. 2016年3月号より