和の鍋料理もいろいろあれど、オンリーワンな美味しさがあるのがきりたんぽ鍋。
ここ「能代」でいただくきりたんぽ鍋は、決して家では食べられないお味だと思います。比内地鶏のコクがありつつ、ずっと飽きずに食べられて、自家製のきりたんぽがもっちりしていて美味しくて! おこげも香ばしいんですよね~。私、基本的にお米が大好きなのデス。
野趣あふれる山菜や茸など、野菜がたっぷり食べられるのもヘルシーでいいですよね。
なかでも根っこまで食べられるセリは、緑の濃い香りがして、食感のしっかりした歯ごたえがあって、本当に美味しかった!
また、他ではなかなかいただけないような珍しい山の幸も楽しみました。初めて食べた山菜の〝みず〟や茸の〝あみっこ〟に〝塩わらび〟。
東京育ちですが、なんだか昔懐かしい味がしました。パリパリの〝いぶりがっこ〟も美味しかったです。秋田の地酒とも相性ピッタリでした。
この連載も最終回。これまで多くの名店に伺いましたが、和食の楽しみは尽きないですね。
和食文化は、日本が世界に誇れる財産。まさに世界遺産だと思います。
❶郷土料理の小鉢でまず一献。(中上から時計回りに)いぶりがっこ¥350、塩わらび¥500、山芋と菊の花を添えた、とんぶり¥700、あみっこ(茸)の煮物¥800、みず(山菜)の実¥450 ❷ボリューム満点のきりたんぽ鍋(写真は2人前¥6,000そのときの具材により多少値段が変わります)。比内地鶏のモモ肉に、ささがきゴボウ、白滝、ネギや茸など野菜がたっぷり。根っこまで食べられるセリや今の季節ならではの天然のマイタケ、もっちりした自家製きりたんぽは、他ではいただけない味です。仕入れによっては、新鮮な比内地鶏のレバーや砂肝が入ることも。 ❸喜久水酒造の吟醸酒、能代¥4,000(720㎖)
女将さんに鍋を作ってもらう賀来さん。「お鍋に負けないくらい、あったかくて居心地のいいお店です」
リボン使いのニット¥59,000(フィロ・ディ・セタ恵比寿グラススクエア)パンツ¥33,000(モディファイ日本橋三越本店)イヤリング〈YG×サンゴ〉¥680,000〈キョウヤ〉リング〈YG×サンゴ〉¥700,000〈アジュテ ア ケイ〉(ともに京屋)
能代 (西麻布)
西麻布に店を構えて36年。本場秋田のきりたんぽ鍋を始め、珍しい山菜や茸、ハタハタなど旬の食材を使った秋田の郷土料理が楽しめます。ご夫婦できりもりする店は、野菜多め、きりたんぽ多めなどリクエストに応えてくれるのも嬉しい。秋田の地酒も格別です。
●東京都港区西麻布4-11-28 麻布エンパイアビルB1
☎03-3498-3920 予約をお勧め
18:00~23:00 日祝休
撮影/前田 晃 ヘア&メーク/福沢京子(Perle)スタイリング/矢島千夏子 取材・文/駿河良美
HERS 2015年11月号より