和食STYLE

EATRAVELLER HIROE の女子美食旅 ㊴台北「 Restaurant A 」

昨年9月にオープンしてから連日満席の「Restaurant A(レストラン A)」。シェフのアラン・ホワン氏は台北で最も予約困難店と言われている 「Restaurant RAW」で研鑽を積んだのち独立。ダイヤモンドタワーという台北中心部の商業施設内にあります。このキラキラと輝くビルは故丹下健三氏のご子息、丹下憲孝氏が手がけました。台北を代表する話題のビルが日本人の設計だなんてなんだか嬉しいですね。店内はキャンバスのように真っ白。そこに台湾にゆかりのあるアーティストの作品が飾られていてさながらギャラリ ーのようです。

コンテチーズ、栗、ナツメグを閉じ込めサクッと焼き上げたコルク状のフィンガーフード。 塩、酸、甘、苦、辛、そして UMAMI(ウマミ)というコースの流れに沿って、アート作品からインスパイアされた料理を皿の上で表現していきます。

アランシェフが仕上げているのはサラダノワール。白と黒のコントラストが美しく、生のイカとグリルしたイカをイカ墨で包み込んだホットサラダ。 えのきとタケノコの間くらいな食感の“ウォーターバンブー ”という野菜がアクセントに。

李佳駿「Over The Horizon」という作品からインスピレーションを得たラムのロースト。周りに描かれているのは真っ赤なパプリカのピューレ、黒い海苔のソース、オフホワイトのマグロのソース、エメラルドグリーンのバジルペーストという構成。カラフルでリズミカル、風味豊かなメインでした。色の組み合わせによっていかようにも広がる味わい。アーティストになったつもりで、パレットに見立てたお皿の上で作品を仕上げていきます。

レストラン A では現在、月初に翌月の予約を受付けています。実はワタクシ、どうしてもまた伺いたくて密かに台北行きを計画しています。予約開始日(毎月1日台湾時間 10:00am〜)に気合を入れて勝ち取らなければ! みなさんも台北に行く機会がありましたらアートからインスパイアされた、美しく美味しい絵画のようなガストロノミーを是非体験してみてくださいね♪

評価基準
わざわざ度:わざわざ旅する価値があるか
食材への愛:生産者さんへのリスペクト、食材のポテンシャルをどこまで引き出せるか
地産地消度:地元で生産されたものをどれだけ消費しているか
唯一無二度:いわゆるオリジナリティ
リピしたい度:わざわざ行ってみて尚再び行ってみたいか

わざわざ度 ★★★★★

食材への愛 ★★★★

地産地消度 ★★★

唯一無二度 ★★★★

リピしたい度 ★★★★★

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大野ひろえ

美食を求め旅するEATRAVELLER. その土地ならではの食材を使ったディスティネーションレストランからB級グルメまで幅広く巡ります。趣味は変態料理人探し。