和食STYLE

EATRAVELLER HIROEの女子美食旅 ⑳ デュシタニ京都「Ayatana」

2023年9月1日にオープンしたラグジュアリーなホテル「デュシタニ京都」。タイのホテル開発企業デュシタニ・インターナショナルの日本進出の旗手として華やかにデビューしました。

この新たなホテルのメインダイニング「Ayatana」は、京都とタイの美食が調和し、両方の文化が見事に結びついています。ミシュラン・ガイドブックで、複数年に渡り一つ星を獲得したバンコクの「Bo.Lan(ボー・ラン)」のシェフ監修の下、その華麗なテイストを打ち出しています。

「Ayatana」へのアプローチは特別なものです。通常のエントランスの他、ディナー用の特別なエントランスが設けられ、そこを抜ける瞬間からジャーニーが始まります。Made in 京都の扇子が手渡され、その扇子から仄かに漂うタイの香りを感じながら、第六感がじわじわと刺激されます。

美しい中庭を回遊した後案内された第一のお部屋で、アペリティフで喉を潤します。

一息ついたところで次のお部屋。シェフ直々のデモンストレーションによりアミューズをいただきます。スパイシーな紫蘇の葉包をいただいた後、スイカと野菜のスティックでクールダウン。視覚だけでなく、味覚までもすっかりタイに包まれます。

そしていよいよダイニングルームへと足を踏み入れます。 扉が開くと、先ず目に飛び込んでくるエレガントな空間にうっとり。広々としたオープンキッチンから広がる贅沢なほどゆったりとしたダイニングエリアは、まるでアジアの楽園に迷い込んだよう。ここが京都であることを忘れる瞬間です。

ここからは ただひたすらタイの味覚を堪能していくことになります。最初の一品、梨と海老。ココナッツミルクの優しい風味が広がります。すぐそこにはキラキラと水面が輝くチャオプラヤ川の情景が浮かび、コースが進むにつれ、様々なタイへのロマンが掻き立てられます。

ただし、本格的なタイの味を再現している「Ayatana」では、「辛さ」も本場仕込み。スパイシーなお味が苦手な方は辛さ控えめをお願いしましょう。

デザートの選択肢も多彩でお好きなスイーツを食べたいだけ存分にいただけます。嬉しくてついつい欲張ってしまいました。

タイ語で第六感を意味する「Ayatana」では、視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触感そして心で感じる第六感を刺激するタイ伝統料理が提供されます。それらを京都の食材を使って 楽しめるなんて贅沢ですよね。 オープン直後の予約が取りやすいこの機会に、特別な食の冒険を求める方々に是非足を運んでいただきたい。「Ayatana」でワクワクするジャーニーを楽しんでください。

評価基準
わざわざ度:わざわざ旅する価値があるか
食材への愛:生産者さんへのリスペクト、食材のポテンシャルをどこまで引き出せるか
地産地消度:地元で生産されたものをどれだけ消費しているか
唯一無二度:いわゆるオリジナリティ
リピしたい度:わざわざ行ってみて尚再び行ってみたいか

わざわざ度 ★★★

食材への愛 ★★★

地産地消度 ★★★

唯一無二度 ★★★

リピしたい度 ★★★★

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大野ひろえ

美食を求め旅するEATRAVELLER. その土地ならではの食材を使ったディスティネーションレストランからB級グルメまで幅広く巡ります。趣味は変態料理人探し。