今度の休みは一泊二日で大和路へ。
お寺巡りや大和野菜で内面からキレイになる!
気心の知れた女友達と大和の国を歩けば修学旅行でかつて巡った古刹や町並みも今だからこそ本当の美しさに気づくはず。
自然の中に佇む室生寺で心洗われた後は、奈良市内の話題のお店で美味しくお腹を満たし身も心もキレイになる一泊二日の旅へ。
- 太鼓橋からの眺めはまさに「まほろば」
- 室生寺の山門へと続く太鼓橋から下を見ると澄んだ室生川の流れが。ゆったりとした水流を見ていると「まほろば」(素晴らしい場所)という大和言葉を実感。(2016年11月21日撮影)
- 夫婦同士で仲の良い二人は趣味も味の好みも一緒
- 3期生の荒井さんのブログを見て、美魔女コンテストに応募を決めた4期生の西村さん。念願叶って荒井さんと出会え、交流を深め意気投合。お寺や神社を巡っての御朱印集めも二人の共通の趣味。
- 四季折々の花々に囲まれた別名“女人高野”
- 室生寺は奈良県宇陀市にある真言宗室生寺派大本山です。奈良時代末期に創建され、多くの国宝級の仏像を所有。山々に囲まれた清らかな水景や、シャクナゲなど花の名所でもあります。
鎧坂を登ると現れる国宝・金堂は古くから伝わる伝統的な屋根葺き手法のこけら葺き。
この中に十一面観音菩薩立像や中尊釈迦如来立像が安置されています。
僧侶の山岡淳雄さんに内面美についてお話をうかがいました。
自然豊かで女性に優しい境内で身も心もキレイに
奈良県宇陀市室生78 ☎0745-93-2003
http://www.murouji.or.jp/
拝観時間 9:00~16:00
(4月〜11月8:30~17:00)(要お問合わせ)
拝観料¥600
国宝の金堂や五重塔、中尊釈迦如来立像のほかにも重要文化財が数多く、季節ごとに咲き乱れるシャクナゲや蓮の花々も見どころ。
近くには心洗われる滝も
奈良県宇陀市室生1297
☎0745-93-2177
本殿は県指定の文化財で、その左右に道主貴(みちぬしのむち)神社と手力男(たぢからお)神社が鎮座。上流には巨大な岩山に龍神が住むと伝わる「妙吉祥龍穴」があり、雨乞いの儀式が行われた磐境(いわさか=祭壇)とされてきました。
- 龍穴神社から車で数分のところに妙吉祥龍穴があります。
岩肌を美しく滑る滝はとても神秘的。
- 平安時代前期に造られた国宝・十一面観音菩薩立像。
光背の彩色が美しく女性的な優しさが漂うことからファンが多い。ご本尊の作風と近いことから、本尊の脇侍と考えられています。
荒井山の空気を深呼吸すると、清々しい気持ちになります。
山岡室生寺は山麓寺なので文化遺産もさることながら、四季折々の自然を楽しんでいただける貴重なお寺です。
西村こちらは女性の方の参拝が多いとお聞きしました。
山岡本来ならば禁止されている女性の参拝が古くから許されていたので「女人高野」と呼ばれ親しまれてきました。金堂にいらっしゃる十一面観音菩薩立像をお目当てにお越しになる方も多いようです。
荒井お姿が美しくて驚きました。優しいお顔立ちがとても女性らしい観音さまですね。
山岡十一面観音さまは慈悲や怒り、悟りや笑顔の表情の十面を頭の上に頂いており、人々から一切の苦しみを抜き去る功徳を施す菩薩さまです。室生寺の十一面観音さまは特に女性的な優しさが漂う容姿だと言われています。
西村つい外面の美しさに気をとられてしまう年齢ですが、観音さまの優しいお顔を見ていると、内面がとても大切なのだと考えさせられました。
山岡人々のことを慮るその慈悲深いお顔立ちは、決して外見だけではなく、お心そのものから溢れだしたもの。十一面観音さまの女性らしい外見や表情は、まさに慈悲深い心情が作り出すのかもしれませんね。
山岡春には、桜やシャクナゲも楽しめますよ。
荒井・西村ぜひその頃にもお邪魔したいです!【敬称略】
- 仁王門、奥の院などに納経所があり、各納経所で御朱印が異なります。
「私たちは如意輪観世音と書いていただきました。室生寺オリジナルの御朱印帳もあります」(写真右手)
美しき十一面観音巡り
奈良県桜井市初瀬731-1 ☎0744-47-7001
http://www.hasedera.or.jp/
入山時間 8:30〜17:00(4~9月)、9:00~17:00(10、11、3月)、9:00~16:30(12月~2月)入山料 大人¥500
初瀬山の中腹に造られた国宝の本堂と共に、四季折々の景観が楽しめます。
奈良県桜井市下692 ☎0744-43-0005
http://www.shorinji-temple.jp/
拝観時間9:00~16:30 拝観料 大人¥400(11月マンダラ開催中のみ¥500)門前からの眺めが格別で、三輪山の山稜が見渡せます。ご本尊の子安延命地蔵菩薩は安産と子授けのお地蔵さまとしても親しまれています。
固く結ばれた唇と真っすぐに見据える視線が特徴的で優しさと厳しさを感じる観音さまです。
歴史的な景観が残る風情ある格子戸の町並み
奈良市の中心市街地東南部に位置する「ならまち」。
古き良き日本人の生活風景を残す町並みに、レトロな雰囲気を活かし古民家をリノベーションしたお洒落なカフェや雑貨屋さんが立ち並びます。
大和野菜や地元食材の
地産地消ごはん
築140年の古民家で
奈良県産食材の繊細な料理を堪能
昼のコースは「大和と世界の野菜」コース(¥3,900)や「ならまち店」お昼のフルコース(¥5,000)など4コース。
夜のコースは「大和牛と野菜」のディナーコース(¥5,000)や「田舎どりと野菜」の鶏鍋コース(¥3,900)など。
写真左上は野菜の籠盛(大和牛のローストビーフ、おあげと大和まなの焚きもの、奈良県産の大豆で作ったお豆腐、大和牛のしぐれ煮、そうめん南瓜の甘酢、レッドムーンのゴマのソースがけ等)、右下は大和牛のリブロースステーキの野菜盛り。
粟ならまち店
奈良市勝南院町1
☎0742-24-5699
http://www.kiyosumi.jp/naramachiten
11:30~15:00、17:30~22:00
休み:火 ※予約制 築140年の古民家を改築、大和野菜や清澄の里でスタッフ自ら栽培した野菜、大和牛などの奈良県産食材を使った美味しい旬のお料理がいただけます。
- 大和野菜って?
豊かな風土の旧大和の国で生産され、奈良県農林部が認定した奈良の伝統野菜やこだわり野菜。写真は右からすくな南瓜、バターナッツ、そうめん南瓜、菊芋。
- 地元の食品や食材も販売。奈良県産の無農薬野菜や米、味噌やドレッシング、天然のはちみつやお菓子なども。
右・かりんとう(¥648)、左・人気の「淡口しょうゆ」(¥702ともに税込み)。
県産の米をかまどで炊いた
ふっくらごはんを定食で
美味しい奈良県産のお米を、かまどで炊くふっくらご飯が自慢。写真は一番人気の「肉豆腐定食」(¥1,680)。
新鮮な奈良伝統野菜を使った「天ぷら定食」(¥1,450ともに税込み)なども。
鹿の舟
奈良市井上町11 3つの建物からなる複合施設。
奈良町南観光案内所「繭」
☎0742-94-3500
http://www.kuruminoki.co.jp/shikanofune/
9:00~17:00 無休 食堂・グローサリー「竈」
☎0742-94-5520 8:00~18:00
休み:水 喫茶室・ギャラリー「囀」☎0742-94-9700 11:00~18:00(土日祝は8:00〜) 休み:水
葛愛が高じて呉服店店主が
開いた葛専門の甘味処
冬の人気メニュー「葛ぜんざい 抹茶付き」(¥1,085)は自家製の小豆がたっぷりで体も心もぽっかぽか。葛もち(¥810)や葛しるこ抹茶付き(¥1,040すべて税込み)もオススメです。
佐久良
奈良市高御門町2
☎0742-26-3888
http://www.nizuka.com
10:00~17:00
休み:木(祝日の場合は営業)隣の呉服店の6代目店主が葛を愛するあまりオープンした葛専門の甘味処。
幕末から製造販売する吉野山の老舗「八十吉」から仕入れた吉野本葛を使った和スイーツは絶品。
- 災害や病気に備える保存食として古来より大切にされてきた葛。葛湯は血行を良くすると言われ、風邪や体調の悪い時に薬の代わりとして飲まれたり、腸の回復を助けることから胃腸の調子を整えることにも使われてきました。
写真上・お土産に最適なくずもち 純(¥864)、下・本葛湯の抹茶入り(¥216)、詩流古(¥184)、桜花入り(¥173すべて税込み)
※全国発送もあり
明日から丁寧に暮らしたくなる
美土産
深海鮫から採る天然のスクワランオイルを練り込み、しっとりふんわりマシュマロのような肌触りのタオル。
白雪スクワランうるおいたおる/レギュラーサイズ(¥1,512税込み)
保湿性に優れ肌に優しいスクワランで美肌に
白雪ふきん
奈良市南紀寺町5-85 ☎0742-22-6956
http://www.shirayuki-fukin.com/
10:00~17:00 休み:第1・3・5土、日、祝
老舗の蚊帳業者が素材や染めにこだわった「友禅はんかち」や長期にわたって新鮮な白さを保つ「白雪ふきん」を開発販売。吸水性に優れ、優しい手触りが人気の秘密です。
白雪スクワランうるおいたおるで毎日お手入れしているという若女将の垣谷弥生さん。「蒸しタオルでメークもすっきりOFF、冷やしタオルで毛穴もキュッと引き締まります」
- 織物の産地・奈良と京友禅で有名な京都とのコラボレーション。上品な友禅染を施し、吸水性や耐久性に優れたふきん。白雪友禅ふきん「白雪姫」と「ジャックと豆の木」(各¥410税込み)
心樹庵の茶葉は単一農園・単一品種のお茶で無農薬。作り手の顔が見える安心な茶葉ばかり。紅茶 さやまかおり(40g ¥700)など100種類以上。
お茶の香りにふんわり心もほぐれる茶房で一休み
心樹庵
奈良市西新屋町22 ☎0742-27-3083
http://ryuuoukutu302.wixsite.com/shinjuan
13:00~16:30 休み:日・月・祝 ※事前にお電話にてご確認ください。
日本茶と中国茶の専門店。ノスタルジックな店内には茶房と併設の物販スペースがあり、店主こだわりの美味しいお茶が購入できます。
- 大和茶の産地である月ヶ瀬の名人が心をこめて作る茶葉を厳選し、そのお茶に合った最適な茶器で美味しく淹れていただけます。「萎凋煎茶さえみどり」(¥800)など。
右・今西酒造の「菩提酛 三諸杉」(720㎖ ¥1,630)は女性にも飲みやすい香り。左・芳村酒造の純米酒「千代の松 山乃かみ」(500㎖ ¥1,410ともに税込み)は芳醇な色が人気。
奈良は日本清酒の発祥地。珍しい地酒が店内にずらり
なら泉勇齋
奈良市西寺林町22 ☎0742-26-6078
http://www.naraizumi.jp/
11:00~20:00 休み:木(祝日の場合は営業)
奈良県酒造組合所属の29の蔵元から美酒を集めた奈良の地酒専門店。
三輪明神境内に咲く笹百合から酵母を取り出して造った日本酒が話題に。奈良漬けもあり、お土産に最適です。
- 120種類前後の奈良の地酒を試飲できます。店内に設置されたカウンターで1グラス(50㏄)の試飲が¥200から楽しめます。
奈良漬けとクリームチーズの盛り合わせなどおつまみも¥200~。
JR東海「うまし うるわし 奈良」サイトで、「室生寺」特集が展開されています。座主のインタビューや、仏像イラストレーター田中ひろみさんオススメの十一面観音などを順次公開。奈良の巡り方を紹介したモデルコースや社寺周辺の散策マップはとても便利です。奈良へ行く前にぜひチェックしてみて!
撮影/久保嘉範 ヘアメーク/Yukari(mod entertainment)取材/八尾美奈子
美st 2017年3月号より