今回の主菜は、甘辛の味付けが食欲をそそる
鶏もも肉の照り焼きです。柔らかくジューシーに
焼き上がるコツを教えていただきました。
桜海老が彩りを添える炒り卵と、
旬の菜の花にぴりりと辛みを効かせた
和え物で春の味わいを楽しみましょう。
[作り方]
① 鶏肉の筋を切る
鶏もも肉は、繊維に対して垂直に包丁で切り目を数カ所入れ、筋切りをする。
- POINT
- 筋切りをして、焼いたときの
縮みや反り返りを防ぎます。
肉が厚い部分は深めに切り込みを
入れると、火の通りが均一に。
② 漬け汁に漬ける
[A]をバットに混ぜ合わせ、①を10分漬ける。
③ 鶏肉を皮目から焼く
フライパンにサラダ油を入れて熱し、②の汁気をクッキングペーパーでふいて、皮目を下にして入れ、上から軽く押し付けるようにして焼く。
④ 漬け汁を加える
軽く焼き色がついたら、返して裏面も同様に焼き色をつけて、②の漬け汁を半量ほど注ぐ。
⑤ 蒸し焼きにする
蓋をして弱めの中火で5分蒸し焼きにして中まで火を通す。
- POINT
- 蒸し焼きにすることで、
鶏肉が固くならずに
中までしっかりと
火が通ります。
⑥ 漬け汁を絡める
蓋を開けて、漬け汁を煮詰めながら鶏肉に絡める。
鶏肉は食べやすい大きさに切って器に盛り、炒めたししとうとスライスした紫玉ねぎを添える。
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NPO日本食育インストラクター協会理事
田中伶子先生田中伶子クッキングスクール代表。福岡女子大学卒業後、1964年に料理教室を開設。家庭料理の基礎から食のプロ養成まで指導にあたる他、TV番組の出演や雑誌の執筆、食品・流通・広告会社等での商品企画など幅広く活躍中。読者代表 大崎里江さん(29歳)料理を作るのは週末。
結婚を控えて、家庭料理の腕前を上げたいと今回の教室に挑戦。 -
「筋がある部分や肉が厚い部分に切り目を入れましょう」「この下ごしらえをきちんとすることで、焼き上がりに差が出るのですね」
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「漬け汁の汁気は、油はねや焦げ付きの原因に。ふき取るひと手間を惜しまないことが、料理上手になるコツです」
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「中まで火を通そうと、焼きすぎてしまいそうで……」「蒸し焼きにすれば大丈夫。竹串を刺して火の通りを確認しましょう」
- 「身の厚みがある部分に竹串を刺して
透明な肉汁が出てくれば、
しっかり火が通っています」
包丁の研ぎ方
料理上手に、切れ味のよい包丁は欠かせません。切れ味が落ちてきたらメンテナンスを。
① 砥石を水に浸ける
水を張った容器に砥石を入れ、気泡が出なくなるまで浸けて、水を十分に含ませておく。
② 包丁の表を研ぐ
砥石に対して包丁を45度に置き、刃に指を添えて前後に動かしながら刃先から刃元まで研ぐ。
③ 包丁の裏を研ぐ
裏返して包丁を寝かせ、刃先から刃元まで同様に研ぐ。裏面は、表面より軽く研いで仕上げる。
- 包丁を砥石に
当てる角度は
15〜20度に。
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「鶏の照り焼き、美味しい!」「お弁当のおかずにもオススメですよ。菜の花は、辛みの効いた大人の味を楽しんでみてね」
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「水にさらした後、その水気をしっかりと切るのも大事なポイントです」「手できゅっと絞ると、水が出てきますね!」
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「にらは細かく切るのですね」「1㎝程度に切ったにらとだし入りの卵で、中華のにら玉とは違う和食の品になりますよ」
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「卵を流し入れたら、木べらで全体をゆっくりと混ぜます」「あ、すぐに半熟状になりました。ここで具材を加えるのですね」
調理・監修/田中伶子 撮影/馬場わかな スタイリング/佐々木カナコ 取材/首藤奈穂 編集/廣瀬園美
CLASSY. 2016年4月号より