EATRAVELLER HIROEの女子美食旅 ⑧ニューヨーク Blue Hill at Stone Barns
世界のスターシェフ達の情熱に迫るNETFLIX「シェフのテーブル」(CHEF’S TABLE)。この番組で取り上げられたレストランの中で、最も印象に残っているのがニューヨーク郊外にある「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」(Blue Hill at Stone Barns)です。
「農場から食卓へ」(Farm to Table)というムーヴメントを牽引してきたシェフのダン・バーバー氏は持続可能な食材を追求し、 生産過程を大事にしながら自ら生態系を作りあげています。ファームで生じる食材は余すことなく自身のレストランで提供され 、それは最初目にした骨を砕いて再利用したお皿から始まりました。
眩しい夏の光が溢れるダイニングルームで、手でつまんで食べる生野菜のプレゼンテーションは、野菜の味が一層濃く感じられます。
大きいボウルにちょこんと置かれたニンジン、 ビーフジャーキーのように燻製されたビーツ、 何種類ものきゅうりやトマト、 やはり野菜が美味しい!
「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」での食体験は、食文化の未来を見つめる重要な一歩であり、単なる食事の美味しさを超えた驚きと感動がありました。この素晴らしいレストランとダン・バーバー氏の理念を通して、これからは環境への配慮がより重要であるという意識を持ち、食事を通じて持続可能な未来を考えていかなければならないことを強く感じました。
しかし、食事の内容以上に私の心に残ったのは周囲の鮮やかな風景です。農場一体型のレストランという環境の中で、緑が青々と生い茂り、晴れた日なのに雨上がりのような清涼感が漂っていました。草葉の匂いや何とも言えない爽やかな空気感が忘れられません。
この一瞬の夏の出来事が、永遠に続くかのようにも感じられ、静止した映画の一コマのように何故か幼少期の夏の記憶がよみがえってきました。
「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」での食体験は、食事そのものの美味しさだけでなく、周囲の自然環境との一体感を楽しみながら、訪れるゲストの人生感や世界観に大きな影響を与えることでしょう。
評価基準
わざわざ度:わざわざ旅する価値があるか
食材への愛:生産者さんへのリスペクト、食材のポテンシャルをどこまで引き出せるか
地産地消度:地元で生産されたものをどれだけ消費しているか
唯一無二度:いわゆるオリジナリティ
リピしたい度:わざわざ行ってみて尚再び行ってみたいか
わざわざ度 ★★★★★
食材への愛 ★★★★★
地産地消度 ★★★★★
唯一無二度 ★★★★★
リピしたい度 ★★★★★

美食を求め旅するEATRAVELLER. その土地ならではの食材を使ったディスティネーションレストランからB級グルメまで幅広く巡ります。趣味は変態料理人探し。