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光文社厳選!和食情報ナビ

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第五回 旅×和食文化 [前編] コラーゲンとビタミン。旬の美味。冬の京都の和食で身も心も美しくなる。

桜と紅葉の時季には大勢の観光客で賑わう京都ですが、実は、冬こそ本当の京都の素晴らしさ、美味しさがわかる時季なのです。「冬の京都でキレイになる」をテーマに、冬の京都の食材を用いた割烹の美味しくて美しくなる料理をご紹介します。

冬の京都には滋味溢れる美味しい料理がたくさんありますが、なかでもコラーゲンやビタミンたっぷり、キレイになれる割烹料理をご紹介します。「祇をん ちんねん」のすっぽん鍋、コラーゲンスープのうどん鍋、「割烹 まつおか」の蕪蒸し、いもぼう煮です。それぞれのお店でこれらの料理を堪能するもよし、家でつくってみたい、という方のために、調理のポイントも教えていいただきました。管理栄養士のキレイになる食べ方アドバイスもありますので、ぜひ参考にしてみてください!

「祇をん ちんねん」の“すっぽん鍋”と“コラーゲンスープのうどん鍋”

すっぽん鍋 「お肌がプルンとなります」と舞妓さんも絶賛する魅惑の鍋

美肌!

冬眠に向けて栄養をたくわえることから、冬のすっぽんは一層脂がのって美味しいといわれます。たっぷりのお酒と香味野菜を入れ、2日間煮込んだすっぽんスープを使ったこの鍋は、「滋味」という言葉の意味を改めて実感させられる味わい。フルフルのすっぽんの身、スープの旨味をギュウッと吸った柔らかな冬のねぎや豆腐がまた美味しくて…。コラーゲンやビタミンたっぷり。花街の舞妓さんなども「食べるだけでお肌がプルンとなります」と、通って食べている冬の料理です。

つくり方

水と酒を3:7の割合で鍋に入れ、すっぽんと香味野菜を入れて火にかけます。沸騰してきたらアクを取り、弱火で2時間程度煮ます。香味野菜を取り出し、豆腐、しいたけ、ねぎ、焼き餅を入れ、淡口醤油で味を調えれば出来上がりです。「ちんねん」では、2時間煮た後1日寝かせ、翌日また2時間ほど煮て、すっぽんの旨味をたっぷり出すのだそう。具材に火が通ったら食べ頃です。

ご主人(増田貴友さん)からのアドバイス
体の芯から温まりますよ!

最近は、川魚店などでもすっぽんの身を購入できます。食べやすく切っておいてもらうのがいいですね。にんにくや生姜、ねぎなど体を温めるといわれる香味野菜をたっぷりと入れ、体の芯から温まる鍋をつくってください。新陳代謝がよくなって食べている間にもじんわりと汗をかき、食べた後も体がほかほかです。
※写真は主人の増田貴友さん

管理栄養士(柴田真希さん)からのアドバイス
血行促進にも効果ありです!

滋養強壮や精力増強のための漢方としても利用されているすっぽん。低カロリーで良質なアミノ酸でコラーゲンもたっぷりなので美肌には欠かせません。ビタミンB群が豊富で新陳代謝を良くしてくれます。ねぎ、にんにく、生姜、そしてすっぽんの鉄分が血の巡りを良くしてくれるので、冷え症などの改善にも役立ちます。すっぽんは、肉や内臓だけでなく、血行促進にも効果的な血もできれば頂きたいですね。日本酒やワインで割ると飲みやすくてお薦めです。
※写真は管理栄養士の柴田真希さん

コラーゲンスープのうどん鍋 すっぽん+鶏スープでさらに美肌!

ぷるっぷる!

2日間煮たすっぽんスープからすっぽんの身をとりだし、そこに鶏ガラスープを合わせてさらに3時間ほど煮込んだ“超コラーゲンスープ”。常連の女性客が、締めの一品として注文するというスペシャルなうどん鍋です。すっぽんと鶏のダブルの旨味が染み込んだうどんは、コース料理を食べた後でもするする入ります。生姜やにんにくの風味も効いて“うどんの王様”といいたくなる味わい深い逸品です。

ご主人(増田貴友さん)からのアドバイス
噛むごとに旨味が染み出ます!

京うどんのような柔らかめのうどんを入れると、スープをしっかりと吸ってくれます。ふんわりもっちり、噛むほどに旨味が染み出ます。うどんのほか、豆腐やご飯など味をよく含むものでもスープの旨味を堪能できます。朝ごはんに、このスープで野菜たっぷりのお雑煮をつくれば、体が温まるうえに栄養価も高く、元気になりますよ。

管理栄養士(柴田真希さん)からのアドバイス
旬野菜もご一緒に!

すっぽんスープも鶏ガラスープもコラーゲンが豊富。スープももれなく頂くようにしましょう。コラーゲンの吸収を良くしてくれるので、ビタミンCが豊富なほうれん草や水菜などの旬野菜も一緒に入れたいですね。こうした野菜は加熱し過ぎず、さっと引き上げるのがポイント。また、れんこんなどの酢の物や里芋(えびいも)の煮物などを追加するとより美肌効果が高まります。

「割烹 まつおか」の“えびいも煮”と“蕪蒸し”

えびいも煮 ほくほくの芋はたくさん食べても低カロリー

ダイエットにも!

棒だらと芋を焚き合わせる京のおばんざい「いもぼう」などにも使われるえびいも。反り返った姿が海老に似ている、茹でると赤くなるなどの理由で、「えびいも」と呼ばれるようになったのだそうです。ほくほく感とクリーミーさを兼ね備えた独特の肉質で、冬の煮物には欠かせません。厚めに皮をむいてふっくら炊き上げると、ねっとりとした舌触りに。大振りで食べごたえもありますが、低カロリーなのが嬉しいですね。

つくり方

えびいもの皮を厚めにむき、米の研ぎ汁でゆがいて冷水にとります。ザルにあげて冷ましたら、水気を切ってだしに入れ、じっくりと味が入るまで煮含めます。棒だらと甘辛く炊き合わせれば「いもぼう」になりますし、京人参や菜の花など他の野菜と彩りよく炊き合わせるのもいいですね。

ご主人(松岡英雄さん)からのアドバイス
だしを入れるのがコツ!

えびいもは輪切りにすると、皮から少し内側にうすい線が入っているのがわかります。皮をむく時は、その線の内側までむくと、嫌な繊維質が残らずふっくら炊き上がります。また、茹でてすぐに味をつけず、水分をとばしてから煮るのもえびいも煮のポイントです。だしがぐっと中に入り、芯まで美味しく仕上がります。
※写真は主人の松岡英雄さん

管理栄養士(柴田真希さん)からのアドバイス
代謝を促進します!

えびいもは低カロリーでビタミンB群が含まれており、代謝を促してくれるのでダイエット中も安心です。食物繊維も豊富でぬめり成分であるムチンがおなかの調子を調えてくれます。より美腸力をアップさせるなら一緒に発酵食品を摂るのがお薦めです。ぬか漬けのようなお漬物や味噌を使った和えもの、にごり酒などお料理やお酒と合わせるとよいでしょう。

蕪蒸し ビタミンや繊維質が豊富な蕪で冬のあったか料理

むくみ防止も!

冬の京野菜料理の筆頭にあげられる“蕪蒸し”。ふっくらと甘いぐじ(甘鯛)の身に、すりおろした蕪をのせて蒸し上げる料理です。一番だしに葛でとろみをつけた熱々の銀あんが、蕪やぐじをやわらかに包みます。海老や銀杏、百合根などの具も楽しいアクセント。ふうふうと息をふきかけ、さじですくっていただきましょう。瑞々しい甘みやきめ細かいなめらかさは、冬の野菜ならでは。体を温めるとともにビタミンや繊維質もとれる蕪蒸しは、京都っ子も大好きな一番人気の冬料理です。

ご主人(松岡英雄さん)からのアドバイス
おもてなしに!

見た目にもやさしく、華やかな料理です。京都では家でつくる方も多いのですが、蕪の葉も余すことなく食べてください。細かく刻んであんの具材にすれば、辛味がアクセントになるうえ栄養価もアップします。また、エビや銀杏、きくらげなどを加えれば、彩も美しく、風味や食感もバラエティーに富み、冬のおもてなし料理として喜ばれます。

管理栄養士(柴田真希さん)からのアドバイス
緑黄色野菜と一緒に!

蕪は胃腸の調子が良くない時にも消化しやすく、百合根も滋養強壮やストレスを解消するなどの鎮静作用もあります。どちらもカリウムが豊富な冬野菜。むくみ防止などにも効果があり、血行を良くするので肌艶も良くなります。一緒に頂きたいのは蕪の葉のような緑黄色野菜です。βカロテンも取れるので、免疫力が高まり、風邪を引きにくくなります。さっと茹でておひたしや胡麻和えにするのもいいのですが、油で炒めると吸収率がアップするのでお薦めです。

冬の京都の料理はコラーゲンとビタミンたっぷり!

今回は、“すっぽん鍋”“えびいも煮”などをご紹介しましたが、京都にはふぐ料理や白濁した鶏のスープで煮込む鶏鍋など、ほかにもコラーゲンたっぷりの料理があります。京人参、堀川ごぼう、九条ねぎなど栄養価の高い京野菜も多彩で、割烹に限らずイタリアンやフレンチでもそれら京野菜を使ったメニューが並び迷うほどです。体をあたため美容と健康にもいい、冬の京料理。ぜひ冬の京都を訪れて、本物の味に出会ってください!

店舗紹介

祇をん ちんねん

京都市東山区祇園町南側570-123
TEL 075-561-5288
営業時間/17:30~23:00
定休日/不定休

割烹 まつおか

京都市東山区松原通大和大路西入ル南側弓矢町25
TEL 075-531-0233
営業時間/17:00~23:00(L.O)
定休日/水曜日

松田龍太郎

旅×和食文化[前編] 監修

監修者編集後記

今冬の京都は何年ぶりかの大雪に見舞われました。
しかしその雪景色が、絵になるほど非常に美しかったですね。
今回ご紹介する料理は、まさに京都の冬を演出する景色の一つです。
日々働きながらも、敏感に自分の良いものを取り入れていくのが現代の女性像。
「冬の京都」を通じて、さらに和食文化を感じ、取り入れてもらえばと思います。

松田 龍太郎

1977年生まれ。青森県弘前市出身 慶応義塾大学環境情報学部卒業後、日本放送協会に入局。報道カメラマンとして、全国各地の事件事故、災害など日々のニュースの現場をはじめ、紀行番組の撮影に従事。
その後、2007年企画・プロデュ−ス業に転身。2010年より株式会社オアゾ代表を務める。
積極的に女性クリエイターを活用し、特に食にまつわる事業・店舗開発、PRコンテンツ制作を得意とする。