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光文社厳選!和食情報ナビ

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WASHOKUでおもてなし Vol.9

八巻多鶴子さん 私がソフィー・リチャードさんをもてなすなら……

「haori de TiTi」のデザイナーなど多方面で活躍する八巻多鶴子さん。パリ拠点の仕事も多く、外国人のお客様をお迎えすることもしばしば。そんな彼女が選んだのは「和モダン」なインテリアが印象的な銀座の名店です。

和モダンを極めた開放的な空間でくつろいで

海外からのお客さまはビジネス絡みで訪れる方がほとんど。畳敷きのトラディショナルな和室でいただく本格懐石も素敵ですが、ゲストによっては堅苦しく感じる場合も……。そんな心配がなく、スタイリッシュな和空間を楽しみながら、美意識に富み、進化した和食がいただけるのが『六雁』です。
店舗は銀座並木通り沿いという華やかなメインストリートにありながら、エレベーターへ続く黒い石畳のアプローチには大きな看板もなくシックでミステリアスな雰囲気。6階のオープンキッチンのフロアは吹き抜けづくりになっていて、料理人の方の仕事を間近に見ながら食事が楽しめます。7階は落ちついて食事が楽しめる半個室が5室あるフロアで8階にはシェフズテーブルのような専用のキッチンのついた特別フロアも。
和モダンなインテリアは壁や床のテクスチャーから空間の使い方など、通常ビルの中のお店では考えられない贅沢でダイナミックな仕上がりになっています。

六雁(むつかり)

スパンコールとシースルー素材がエレガントな「haori de TiTi」のトップスをメインにした着こなしで。着物の袖を連想させるような動くたびに揺れる袖が印象的。「de TiTi」のアクセサリーを合わせて。ブラックのバッグはベルギー王室御用達のレザーグッズブランドの「DELVAUX」。

自身のブランド「de TiTi」「haori di TiTi」のデザインを手掛けるほか、世界各国のものづくりの現場での様々な創作活動の中で得た、多くのインスピレーションやノウハウを活かし、ファッションにとどまらずジュエリー・和装・インテリアなど女性のライフスタイルを豊かにするデザインへと活動の場を広げる。今春はおもてなし用のエプロンの新ブランドもスタート。

外国の方にも馴染みやすい和の空間で口福を

サプライズなメニューでゲストもリラックス

お料理はコースのみで全9品程度のボリューム。どのメニューも総料理長の秋山さんの感性あふれるアレンジが加えられているのが特徴です。
私は秋山さんのセンスのファンで今年はお正月のおせち料理も頼んだほど。お店でのお料理はプレゼンテーションや器・素材づかいなど、あちこちに彼らしいサプライズがしかけてあって、ゲストも私も自然にリラックスしたムードになるんです。
今回は自家製唐墨を使った手巻き寿司風のプレゼンテーションにびっくり。器もこのメニュー用に特別にオーダーされたものと聞き、秋山さんのただならぬこだわりを感じました。
ドリンクはワインが充実しているのですが、私はおもてなしのときはいつもお任せでアレンジをお願いしています。リストを見てあれこれ選んでいると会話も中断されてしまうことがあるので、こちらのほうがスマートです。
インテリアも含め、モダンでオリジナリティ溢れるセンスが盛り込まれているのが、外国の方には逆に和食を身近に感じてもらえて好評です。『純和風よりも帰国してから取り入れやすく、インテリアや盛りつけのヒントになって嬉しい』と嬉しいお言葉をいただくこともあるんですよ。
今年でオープン11年目と伺っていますが、常に新しいことを貪欲に取り入れ昇華していく秋山さんのお料理は刺激たっぷり。これからも通い続けたいと思っています。

ダイナミックな和のインテリア

ダイナミックな和のインテリア

6階ライブ感のある大カウンター(写真左)は角偉三郎氏の遺作。6階には完全個室、7階には半個室があり用途に合わせて選べます。8階の特別室(写真上)の壁は鉄の板に曼荼羅を描いたもの。制作後の搬入は難しいため、アーティストが店内で制作をして仕上げたという大作です。

総料理長秋山さんのセンス

総料理長秋山さんのセンス

料理長の秋山能久さんは『割烹すずき』にて修業を始め『月心居』にて精進料理の真髄にふれたあと、六雁総料理長に就任。スーパー割烹をコンセプトに京料理を昇華させた東京スタイルを作り上げています。

グラスで楽しめるワイン

グラスで楽しめるワイン

ワインはパーカーポイントで高得点を得ているニュージーランドのワイナリーの直輸入アイテムをメインにした品揃え。
シャンパングラス¥1,000〜、ワイン¥900〜、料理に合わせたお任せのワインコースについては応相談。

手土産にお渡しするなら

富山・高岡を代表する創業170年の和菓子『大野屋』の「ちょっこしーぷ」。ホワイトチョコレートに庄川柚子を練り込んだ羊の型のチョコと、地元の技術で作られた純錫菓子器の「ひつじぐも」を詰め合わせたもの。他にも大人が楽しめる国産しょうが味の真っ白なラムネ「宝尽くし」もお取り寄せをして八巻さんは手土産として愛用中。
大野屋:http://www.ohno-ya.jp

選んだ理由

撮影/福知彰子 取材・文/安西繁美