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光文社厳選!和食情報ナビ

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WASHOKUでおもてなし Vol.5

谷村志穂さん 私がローへ・マイケルさんをもてなすなら……

今回のおもてなし相手は親交のあるドイツ車の日本法人のマーケティング本部長という重責にある年下のイケメンドイツ人。谷村さんが考えたおもてなしのポイントは「肉」でした。

「WAGYUU(和牛)」は今や世界共通言語のひとつ

車も車の運転も大好きで、自然に自動車会社の方とも懇意にさせていただく機会も多く、今回おもてなしをするのはアウディ社の若手本部長です。ドイツ人というと日本人は『ビール&ソーセージ』のステレオタイプを想像しがちですが、実際はドイツも地域によって食べ物も随分と違うので一筋縄ではいかないようです。マイケルさんは北部のご出身ですが、生魚は召し上がらないと聞いて、思いきって『肉』をメインにしたお店を選んでみました。『銀座季楽』は佐賀に本店のある佐賀牛をメインにしたレストラン。最初は私もお招きいただいたお店ですが、せいろ蒸しのお料理がとても印象的で、以降は母や友達と何度か訪れているお気に入りの1軒です。  おすすめのポイントは何と言っても佐賀牛のおいしさです。今や『WAGYUU(和牛)』は各国のレストランで人気の世界共通言語だそうです。魚とはまた違って肉の話はお国柄が出て、なかなか話も尽きないんです。

佐賀牛レストラン 銀座季楽

作家。北海道大学農学部卒業後、雑誌編集者を経て作家に。紀行、エッセイ、訳書なども手掛ける。趣味&愛するものは旅、ドライブ、映画鑑賞、ワイン、バーボンソーダ、猫。「車を通して、その生産国の道路事情、スピードや安全に対する考え方、マナーなどあらゆる側面が見えてくるんです。だから、小説の中で登場人物の愛車は、想像を喚起させる大切な要素です。

合わせるのは赤ワインのSAGAなんとフランス産です

せいろを開けた瞬間にわーっと歓声があがります

こちらのお店で私がいつも楽しみにしているのが、名物でもあるせいろ蒸しとステーキ。せいろ蒸しは特製の大きな檜のせいろの中にお野菜がびっしりと敷き詰められていて、その上に薄切りにしたお肉をのせて1枚ずつ蒸しあげながらいただくんです。火を入れるとサシの入った佐賀牛の脂が野菜に絡み付くようになって、ヘルシーなのにコクを感じます。
お店ではテーブルの上で1枚ずつスタッフの方が蒸したものを取り分けてくれるので、お箸が苦手なお客様でも大丈夫です。
日本在住の外国人の方たちにはすき焼きや鉄板焼きは馴染みがあると思うのですが、せいろ蒸しは初めての方が多いのでは。せいろを開けた瞬間に歓声があがるのは楽しいです。
マイケルさんのように生魚が苦手な方がいらっしゃる場合はコースではなく、アラカルトでせいろ蒸しからステーキというセレクトもできるので安心。佐賀は玉ねぎの産地としても全国有数だそうで、新玉ねぎの季節に伺った時に食べたサラダもとても印象に残っています。
『WAGYUU(和牛)』という世界共通の素材を『和食』ならではの技法でサービスしてくれる、日本でしか体験できない味のように思います。

最高級の佐賀牛

最高級の佐賀牛

数ある銘柄牛の中でも全国トップクラスの品質を誇る「佐賀牛」。JAさがが経営しているので、品質はお墨付き。「佐賀牛」と言えるのは肉質等級「4」BMS「7」以上のものだけ。和牛ならではの細やかなサシの入り方は圧巻です。

有田・唐津の器

有田・唐津の器

器も佐賀の器を使用。写真は店内で使われている「佐賀の三右衛門」で有田の柿右衛門と今右衛門、そして唐津の中里太郎右衛門です。料理が映える上品な染め付け。

和服でのサービス

和服でのサービス

サービスの女性の方は和服を着用。せいろ蒸しも1枚ずつ丁寧にテーブルで仕上げてくださるので、会話が途切れずに食事に集中できます。仕上げは釜で炊きたてのごはんか、鉄板焼きをいただいた時にはガーリックライスを。

手土産にお渡しするなら

手土産に谷村さんが用意するのがご自身の最新刊。今回は8月に発売になった『いそぶえ』(PHP研究所刊)を。構想7年、志摩半島を舞台に代表作『海猫』以来、海に生きる人たちに取材をした長編です。愛用のペンテルの筆ペンで相手の名前をサインして進呈。

選んだ理由

撮影/福知彰子 ヘア&メーク/森 ユキオ(ROI) 取材・文/安西繁美