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人気連載『結婚できる和食教室』書籍化記念! 彼の胃袋をつかんだ〝茶色メシ〟レシピ

好評連載『結婚できる和食教室』の書籍がついに発売!
今回はそれを記念し、田中伶子クッキングスクールに通って「結婚できた」生徒さんを取材しました。
彼の支持を集めたメニューはやっぱり「茶色メシ」。彼ごはんの鉄板人気レシピを特別に公開します!

田中伶子先生の生徒さんが教えてくれる「結婚につながる手料理はコレでした」

田中伶子さん 田中伶子クッキングスクール代表
全国料理学校協会理事、NPO日本食育インストラクター協会理事、東日本料理学校協会副会長。1964年創立の「田中伶子クッキングスクール」で和洋中と幅広いジャンルの家庭料理を指導するほか、メディア出演や講演会などで活躍。
  • 右・宮近奈緒さん 35歳・会社員
  • 左・北村亜矢子さん 33歳・会社員

田中伶子先生

結婚前も、結婚後も、彼が「旨い!」と喜ぶ手料理を作っています

北村さん
(以下北村)
初めて夫に作った料理は肉じゃがです。私がいつも伶子先生の教室のことばかり話していたので、彼から「それなら作って」とリクエストされました。味と手際について、想像以上に褒めてくれて。お付き合いして約1カ月でプロポーズ、ほぼ半年後に結婚というスピード婚なのですが、彼の中でいいお嫁さん像ができたきっかけだったのかな、と思います。
宮近さん
(以下宮近)
私たち夫婦の場合はお互いの休日が合わなかったので、仕事帰りの彼が私の家に寄って夕食を食べるというお付き合いでした。
「疲れているときは和食が嬉しい」と言われ、煮魚や焼き魚、酢の物などをよく作りましたね。
彼は私の料理が大好きで(笑)、友人たちを招いて「うちのシェフは料理上手でしょう」なんて鼻高々になっていました。
北村
私の場合も、彼がお義母さんにいろいろと話していたようで、初めて会ったときに「お料理が上手なんですってね」と言ってもらえました。ちょっとプレッシャーな半面、嬉しかったですね。
宮近
彼の実家へお邪魔した際にお手伝いしたのですが、お義母さんに「台所に立ち慣れている」と言われて、普段から料理をしていてよかったな、と思いました。
北村
彼の家族にも喜んでもらえますよね。私は、お義父さんの誕生日に好きだと聞いていたアップルパイを作ってプレゼントしたことも。もちろん、夫婦の記念日にはステーキなどいつもと違う料理を作ります。
宮近
普段の和食以外にも、ひと手間かけた料理は好評ですよね。麻婆豆腐や油淋鶏などを初めて作ったときは「こんな料理、家でも食べられるんだ!?」と驚かれ、それからよくリクエストされます。
北村
家で一緒に食事をするのがとても楽しみらしく、まっすぐ帰ってきてくれます。おかげで彼は結婚してから半年で3㎏くらい太っちゃいましたが(笑)。
宮近
我が家では、彼が「得意な人がやったほうがいいから」と料理はすべて私が担当。その代わりに、洗い物を進んでやってくれます。
北村
我が家もです、助かりますよね! 喧嘩もしたことないし、夫婦円満は手料理のおかげかもしれません。

結論

  • 「料理上手なコ」とお義母さんに紹介してくれたのは嬉しかった
  • 仕事から帰ってきた彼に和食を作ったら「こんな家庭の味が一番」と

座談会をもとにした理想の彼ごはんはこれ!

理想の彼ごはんはこれ!
❸ぶりの照り焼き

一人暮らしの男性には家で食べる魚料理が好評

私の帰りが遅くなった日に、たまたまぶりが安く、サッと短時間でできるので、手抜きのつもりで作ったら、「こういう料理が一番ほっとする」と絶賛でした。彼が一人暮らしだったので魚料理を食べる機会が少なく、嬉しかったそう。(宮近さん)

[材料2人分]

ぶり…2切れ サラダ油…小さじ1
(A)醤油…大さじ2 みりん…大さじ2 酒…大さじ1 砂糖…小さじ1

[作り方]

  1. バットなどにAを混ぜ合わせ、ぶりを入れて30分ほど浸す。
  2. フライパンにサラダ油を熱し、①のぶりの汁気をふき取って入れて、弱めの中火で2分ほど焼く。裏返して同様に焼く。
  3. ②に①の漬け汁を加えて強火にし、ぶりに絡めて照りをつけ、好みの付け合わせを添えて、器に盛る。
❶きゅうりとわかめの三杯酢

仕事の疲れを癒す酢の物で彼を気遣いたい

仕事から帰ってきて食べたいのは「やっぱり和食」という彼。普段の夕食には、手が込んだものよりも何気ない家庭料理がいいそうで、酢の物はとても喜んでくれました。仕事で疲れたときは特に、ヘルシーな一品が好評。(宮近さん)

[材料2人分]

きゅうり…1本 生わかめ…40g しらす干し…30g
塩…小さじ1/2
(A) 酢…大さじ2 薄口醤油…大さじ1
砂糖…大さじ1

[作り方]

  1. きゅうりは1㎜厚さの斜め切りにして塩をふり、しんなりしたら水洗いして、水気を絞る。
  2. 生わかめは洗って熱湯に入れ、ひと混ぜして色が変わったら冷水に取り、2~3㎝長さに切って水気を絞る。
  3. しらす干しはさっと洗って水気を絞る。
  4. ①、②、③を器に盛り、混ぜ合わせたAをかける。
❷肉じゃが

作ってほしい手料理として
不動の人気No.1メニュー

初めて彼に手料理を振る舞うことになり、リクエストされました。失敗しないように事前に練習して(笑)、作ってみたら味はもちろん手際のよさも褒められて、思った以上に好評でした。結婚後も頻繁に作っているメニューです。(北村さん)

[材料2人分]

じゃがいも…2個 人参…1/2本 玉ねぎ…1/2個
牛薄切り肉…100g しらたき…100g 絹さや…10枚
だし汁…300㏄ 醤油…大さじ3 みりん…大さじ2
砂糖…大さじ2 サラダ油…大さじ1

[作り方]

  1. じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、水に5分ほどさらす。人参は皮をむいて3㎝大の乱切りにする。玉ねぎは1㎝厚さに切る。牛肉は一口大に切る。
  2. しらたきは熱湯で2分ほど茹でてざるに上げ、3㎝長さに切る。絹さやは筋を取り、塩少々(分量外)を入れた熱湯で1分ほど茹でて冷水に取り、水気を切る。
  3. 鍋にサラダ油を熱し、玉ねぎを入れて中火で炒める。玉ねぎの表面が透き通ってしんなりしてきたら、じゃがいもと人参を加える。
  4. じゃがいもと人参の全体に油が回ったら、牛肉を入れてよくほぐし、しらたきを加える。
  5. ④に具材が浸るくらいのだし汁、みりん、砂糖を加えて煮立たせ、アクを取り、落とし蓋をして中火で5分ほど煮る。
  6. 落とし蓋を取り、醤油を入れて中火で12分ほど煮る。器に盛り、絹さやを散らす。
『結婚できる和食教室』が本になります!

豚の生姜焼きやさばの味噌煮など、毎日の食卓に登場させたい献立を紹介した好評連載が書籍になりました。連載全18回分55品に、お忙しい日からおもてなしにも活躍するメニューなどを加え、これ1冊で家庭料理に自信が持てる和食レシピ集です。(本体価格1400円+税)

『結婚できる和食教室』
簡単おつまみやおもてなし料理もプラスして10月28日に発売です

撮影/鈴木江実子 レシピ監修/田中伶子 スタイリング/来住昌美 調理/石黒裕紀
取材/首藤奈穂 編集/羽城麻子

classy. 2016年12月号より