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光文社厳選!和食情報ナビ

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旬じゃないけど暑い季節に食べたくなる 土曜日は鰻の日?

今年の「土用丑の日」は、7月24日と8月5日。
本来、鰻の旬は冬とはいえ、夏負けしないため習慣なのだから、ぜひともありがたく乗っかりたいところである。
しかしなんと実は、鰻というやつ、酒の肴としても大層な働きをしてくれるらしい。
それもキリッと冷えたあれやこれやが進むとか……?
もう土用と言わず暑さを感じたら、〝土曜日(か飲みたい気分の日)〟は鰻の日!

いかにも旨いものにありつけそうな雰囲気を醸し出す風情ある店内。鰻の他、鶏料理にも力を入れる。日本酒好きには推したい一軒だ。

西日暮里 鰻と地酒 稲毛屋 うなぎとじざけ いなげや

  • 住所:東京都文京区千駄木3-49-4
  • 電話:03-3822-3495
  • 営業時間:11:30~13:30(L.O.)、17:00~20:45(L.O.) / 休日:水曜休
  • 席数:1階:カウンター5席、テーブル31席、2階:テーブル40席※全席喫煙可
  • サービス料:なし
  • 予約:予約が確実
  • 最寄駅:JR各線ほか「西日暮里駅」から徒歩約7分
  • オープン年月:1927年
  • 酒の種類:選りすぐりの日本酒が常時30種類充実。季節感のある銘柄も取り揃える。月1~2回の頻度で日本酒の会も実施。
  • 客層:40~50代の男性をメインに、ここ最近は日本酒好きの女性の利用も多い。
西日暮里 鰻と地酒 稲毛屋 うなぎとじざけ いなげや
1.左から、羽根屋・夏の純米吟醸 生酒¥480、松の寿・純米吟醸 無濾過生原酒¥550、而今・純米吟醸 雄町火入れ¥480。 2.鰻料理人であり地酒仕入れ担当の店主・当間光浩氏。日本酒好きで探求熱心。酒蔵からの信頼も厚く、日本酒の会も人気が高い。

専門店ならではの鰻料理と
地酒にこだわる大衆の優良店

年季の入った趣きある店構えに、ひらひらと風にそよぐ「鰻」と白抜きされた藍染めの暖簾。下町・千駄木の町に溶け込むようにして立つ、昭和2年創業の老舗である。
軒先に掲げた看板に「偽りなし」で、品書きは多岐に富み、鰻を存分に堪能できる内容。「馴染みの客からの要望で」と聞くが、鰻の蒲焼きにしても、ひつまぶしにしても、蒸す関東風と蒸さない関西風を用意する寛容さ。たとえば紅白焼きなら、脂がのって独特の歯触りが特徴の関西風白焼きと蒲焼きを盛り合わせで楽しませる。「鰻はどうしても単価が高くなるから少しでも安く、召し上がっていただきたい」とは、店主の当間光浩氏。酒肴もなかなかで、鰻の旨みが凝縮した「にこごり」や、「きもわさ」「レバわさ」と〝自家割き〟ならではのつまみが味わえるのはありがたい。
屋号に謳うだけあり地酒の品揃えも相当なものだ。鰻に合う旨口を中心に付き合いの長い蔵元の限定酒や季節の酒にも巡り合える。これからの季節なら、夏の純米吟醸が飲み頃だろう。店主自慢の地酒と鰻料理の数々に親しみ、暑気払いといこうではないか。

カウンター、テーブル、座敷と3タイプの座席を用意した店内。ランチにはボリュームある定食を提供し界隈のビジネスマンに人気。

秋葉原 ふぐと和食処 さんほれ

  • 住所:東京都千代田区神田佐久間町3-37-1 山茂登ビル1F
  • 電話:03-3863-8023
  • 営業時間:11:30~14:00、17:30~23:00 / 休日:日曜・祝日休
  • 席数:カウンター7席、テーブル席8席、座敷9席 ※全席喫煙可
  • お通し:¥450
  • 予約:予約がベター
  • 最寄駅:JR各線ほか「秋葉原駅」から徒歩約4分
  • オープン年月:2001年5月
  • 酒の種類:オリジナルの麦焼酎を中心に焼酎は7種ほどを揃える。日本酒も充実しており、フグのひれ酒なども。
  • 客層:平日は界隈のビジネスマンが中心。
    常連のリピーターが多く、地域に根ざした店といった趣き。
秋葉原 ふぐと和食処 さんほれ
左から「伝」ボトル¥4,700、「松露」ボトル¥3,300、
「富乃宝山」ボトル¥4,500など、焼酎が充実。
常連はボトルキープが基本だ。

老舗鰻店の技を継承しながら
粋なつまみと銘酒が充実

実家は秋葉原で80年以上に亘り愛される、鰻とふぐの割烹「三友」。そんな鰻の名店を遊び場として育った安部 優氏。
「もっとカジュアルに、お酒と鰻を楽しんでもらえる店を作りたかったんです」と近所に開いたのが「さんほれ」だ。
「三友」がハレの日や接待などに重宝するのに対し、こちらはまさに日常に根ざした店。仕事帰りのビジネスマンが、「ちょっと一杯、旨い鰻で」なんて利用ができてしまうのだ。しかも仕入れる鰻は「三友」と同じ。例えば、12匹前後の肝をワサビで和えた通称・肝わさは、丁寧な下処理が味を左右する数に限りのある限定品。それはそうだ、うな重が一匹でできるのに、こちらは10匹以上の肝が必要。しかも価格は実にリーズナブル。そんな、気の利いたつまみを、手間を惜しまず、用意してくれるのがなんとも嬉しい店なのだ。
「飲んで鰻をつまんでほしい」
鰻で育ったと言っても過言ではない、生粋の職人が営む居酒屋。こんな乙な店が下町には、隠れているから心強い。

凛とした佇まいを見せる白木のカウンターは、特等席。炭火でじっくりと焼き上げる時任氏の誠実な仕事ぶりが目の当たりにできる。

銀座 銀座 ときとう

  • 住所:東京都中央区銀座7-5-5
  • 電話:03-6274-6093
  • 営業時間:12:00~13:30(L.O.)、17:30~20:00(L.O.) / 休日:日曜
  • 席数:カウンター8席、テーブル18席 ※全席禁煙
  • サービス料:10%
  • 予約:可
  • 最寄駅:東京メトロ各線「銀座駅」から徒歩約5分
  • オープン年月:2014年7月
  • 酒の種類:シャンパンほか、赤白20種類を揃えるワインはフランス産中心。日本酒は希少価値の高い銘柄を幅広く取り揃える。
  • 客層:ランチは近隣のビジネスマンが中心で男女比は半々。夜は会食や接待需要が多数。40~50代の男性がメイン。
銀座 銀座 ときとう
1.左から、獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分¥2,500、今月のスペシャルから、津島屋 純米生¥1,200、戦勝政宗 特別純米¥1,200。 2.老舗の名店で磨き上げた腕前と経験でじっくりと丁寧に焼き上げる、時任氏。仕事ぶりは見惚れるほど。味わいは言わずもがなだ。

焼き色を追求した職人技の鰻と
洋の美味で魅了する注目の新店

湯気が立ち込める蒸籠で蒸した鰻を炭火の焼き台に寝かせる。団扇で風を送りながら裏返しては色を見て、たれに浸けてはさらに焼いてを幾度となく繰り返す。これほどまで丁寧に焼くものかと感心することしきり。果たして焼き上がった鰻は照りよく色は見事なまでに均一で、身はいかにもふっくらと、見ているだけで悩殺される。
江戸時代から続く老舗で研鑽を積み、昨年、銀座に暖簾を掲げた時任恵司氏。産地指定はせずに厳選した国産鰻は「状態によって蒸し加減や焼く時間も変えています。焦がさずに『色を出す』のがうちのやり方です」と、時任氏。特別栽培米の能登産こしひかりを羽釜で炊き上げたごはんとともに鰻をほおばれば、ねっとりと舌にまとわりついて渾然一体の味わいとなり、長く深い余韻に言葉を忘れる。圧倒的な美味しさの鰻に合わせる酒は、フランス産ワインを中心に銘酒揃いの日本酒もある。フォアグラを添えた赤ワイン煮や燻製した鰻と野菜のテリーヌも、時任氏のフランス経験が光る逸品だ。鰻と美酒を謳歌すれば、その深遠な魅力に束縛されること必至だ。

臨場感のある白木のカウンター席のほか、奥には落ち着いた雰囲気のテーブル席も用意。大人がしっぽりと寛げる希少な美味処だ。

赤羽橋 東麻布  逢坂 ひがしあざぶ おうさか

  • 住所:東京都港区東麻布1-24-4 B1
  • 電話:03-5571-5767
  • 営業時間:11:00~13:30(L.O.)※平日のみ、18:00~22:00(L.O.)休日:日曜・祝日
  • 席数:カウンター8席、テーブル24席 ※全席禁煙
  • サービス料:10%
  • 予約:要
  • 最寄駅:都営地下鉄大江戸線「赤羽橋駅」から徒歩約2分
  • オープン年月:2007年11月
  • 酒の種類:日本酒が中心。料理に合う食中酒(ほぼ純米酒)で常時15種類を取り揃える。焼酎は12種類前後、ワインは勝沼産を数種類。
  • 客層:8割が男性客。年齢層は40代以上が圧倒的多数。友人や同僚との気兼ねない会食等に利用する場合が多い。
赤羽橋 東麻布  逢坂 ひがしあざぶ おうさか
1.左から、まんさくの花 純米吟醸¥6
80、田中六五¥650、文佳人 夏純吟¥5
60(値段はすべて120㏄)。60㏄、片口180㏄(1合)もあり。 2.大塚の名店『こなから』、麻布十番『IZAYOI』、沖縄の日本料理店を経て、今年から料理長として腕を振るう原 透悦氏。確かな経験に裏打ちされた料理の数々で唸らせる。

幻のブランド鰻を生かし切る
旬の滋味と日本酒に心酔する

赤羽橋駅近く、東麻布の裏通りに立つビル地下に佇むこちらは和食と地酒の店。客の大半が40歳以上の男性、それもプライベート利用が多いと聞けば、いい店に違いないと察しがつくというもの。
白木のカウンター越しに腕を振るうのは、都内の名和食店や沖縄の日本料理店を経験した原 透悦氏。確かな目利きと百戦錬磨の手技で供するのは、静岡・大井川のブランド鰻「共水うなぎ」で仕立てる料理の数々だ。養殖ながら天然鰻のような甘い香りと味を持ち、身ははじけそうに厚く、とろけるような舌触りが堪能できるという。
幻と評判の鰻も、原氏の手にかかれば、目からウロコの美味に形を変える。例えば「うざく」なら、あえて白焼きで食い合わせが悪いとされる梅干しの酸味を利かせる。「うな茶」なら締めのひと品を考慮して、焼きの香ばしいパンチを利かせずに蒸して甘辛く炊き、山椒の風味と緑茶でさっぱり食べさせる。その加減といいあんばいといい、唸らずにはいられない。
食中向きの日本酒も、垂涎の品揃え。鰻と日本酒で堪能する夏の宵。なるほど、骨抜きになるはずだ。

コの字のカウンターがあるだけの店内は、これぞ大衆酒場といわんばかりの雰囲気。焼き台には3代目の松尾勇司氏〈右〉と、この道35年になる伊藤等氏〈左〉が交互に立つ。

自由が丘 うなぎ ほさかや

  • 住所:東京都目黒区自由が丘1-11-5
  • 電話:03-3717-6538
  • 営業時間:11:30~14:00、16:30~21:00※日曜・祝日16:00~20:00
  • 席数:カウンター18席 ※全席喫煙可
  • サービス料:なし ※カード使用不可
  • 予約:不可
  • 最寄駅:東急東横線ほか「自由が丘駅」から徒歩約1分
  • オープン年:1950年
  • 酒の種類:ビールは小瓶と大瓶を用意し、日本酒は上撰と佳撰の2種類があるのみ。大衆酒場ではお馴染みのキンミヤ焼酎は生でそのまま飲む人も多いが、ウーロン茶や緑茶などで割ることもできる。
  • 客層:開店直後は地元の老翁が多い。18時を過ぎると仕事帰りのビジネスマンで賑わう。女性客は1割ほど。
自由が丘 うなぎ ほさかや
代々受け継がれてきたタレは、醤油と酒、
砂糖などを加え注ぎ足していく。
多くの鰻を潜らせてきたその味には、
60余年の歴史の味が息づいている。

「ひと通り」と告げれば供される
変幻自在の鰻の串焼き4本

「昔は料理屋じゃ出せない”めそっこ“という小さい鰻がいっぱい捕れてね。先代から聞いたわけではないけど、それを売るために始めたんじゃないかな?」
そう話すのは、昭和25年の創業より鰻ひと筋を貫く「ほさかや」の3代目・松尾勇司氏。鰻の老舗といえば勘違いされそうだが、ここで主役となるのは蒲焼きでもうな重でもない。鰻のあらゆる部位を使った串焼きだ。
串焼きは、からくり焼、塩焼、きも焼、ひれ焼、かしら焼の全5種類が揃う。
もちろん単品でも頼めるが、初めてならまずは塩焼以外の4本がひと皿になった”ひと通り“と注文してはどうか。からくり焼はハラリと柔らかく、内臓を串打ちしたきも焼は仄かな苦味が秀逸。かと思えば、ひれ焼は小気味いい食感の後に蕩けるような脂の旨み……。鰻の頭から尾までを変幻自在の味で楽しめる。
店はコの字カウンターだけの大衆酒場の典型。串数本と酒を楽しみサッと席を立つもよし、〆の蒲焼きまで鰻を堪能するもよし。老舗の味を粋に楽しみたい。

2つのコの字カウンターが連結した1階席。地元の飲んべえはもちろん、土日ともなれば遠方からも数多の酒場ファンが訪れ、今ではちょっとした赤羽の観光スポットだ。

赤羽 鯉とうなぎのまるます家 総本店

  • 住所:東京都北区赤羽1-17-7
  • 電話:03-3901-1405
  • 営業時間:9:00~21:30※2階は~21:00
  • 休日:月曜休(祝日の場合は営業、翌日休)
  • 席数:1階/カウンター30席、テーブル12席、2階/座敷40席 ※全席喫煙可
  • サービス料:なし ※カード使用不可
  • 最寄駅:JR各線ほか「赤羽駅」から徒歩約3分
  • オープン年:1950年
  • 予約:2階席のみ可(3名以上)
  • 酒の種類:ビールや焼酎、ワインと酒は豊富に揃う。名物は総量1ℓのジャンボ酎ハイ、通称ジャン酎¥1,100。ミント&ライム¥100と合わせればオリジナルモヒートに。
  • 客層:平日は40代以上の男性が中心。土日には女性客や20代の酒場好きも集まる。
赤羽 鯉とうなぎのまるます家 総本店
鰻とともに店の看板となるのが鯉。
群馬県は赤城山の麓、
清冽な湧水で養殖された鯉を生け簀に放ち、
毎朝使う分だけを店頭で捌く。

飲んべえの聖地で愛され65年
鰻ひと串に老舗の矜恃を見る

飲んべえの聖地と呼ばれる赤羽にあって、ここ「まるます家」の存在は頭ひとつ抜けている。開店は朝9時とめっぽう早いが、この店に午前も午後も関係ない。開店直後だろうと、仕事終わりの一杯を楽しむ夜勤明けの労働者や、朝酒を求めるご近所の好々爺などでカウンターはほぼ満席が常。
まさに聖地を代表する一軒と呼ぶにふさわしい店だ。
その原動力となるのが、豊富に揃う酒と肴。
短冊にズラリと並んだメニューは、ザッと数えても100種以上があり、酒場の定番料理はあらかた揃っている。
もちろん、名物は屋号にも認めた鰻料理。土日には午前で売り切れることもあるカブト焼は、ひと皿2本で鰻8匹を使用。素焼きしてから蒸し上げた後、さらにタレをつけて香ばしく焼き上げた逸品だ。が、女将の内心は複雑で「鰻も高いし、手間暇もかかるんです」という。
「でも『価格を抑えてるね!』と分かってくれる人もいるから」と、採算度外視で提供。ただの大衆酒場と思えば大間違い。名物に込めた老舗の意気地は本物だ。

関西版

1階カウンター、2階はテーブル、3階は座敷と使い分けられる。7月からお盆までは混雑するので席予約は受け付けていない。

大阪・天満 炭焼きうなぎの 魚伊 天五店

  • 住所:大阪府大阪市北区天神橋5-5-5
  • 電話:06-6882-3547
  • 営業時間:11:00〜15:00、17:00~21:00(L.O.)※持ち帰りは11:00〜21:00
  • 席数:1階:カウンター5席、2階:テーブル20席、
    3階:座敷16席※2階は夜のみ全席喫煙可、3階は全席喫煙可
  • サービス料:なし
  • 予約:席の予約は7月中旬〜お盆までは不可
  • 最寄駅:JR大阪環状線「天満駅」、地下鉄「天神橋筋六丁目駅からそれぞれ徒歩約5分
  • オープン年月:2003年7月
  • 酒の種類:日本酒はワンカップというのがユニーク。4種類ほど用意され¥600。冷酒の小瓶¥1,050〜。生ビール¥520、焼酎¥410〜。
  • 客層:昼は50代以上の男性客が多く、一人客の利用も多い。夜はサラリーマンの姿も。
大阪・天満 炭焼きうなぎの 魚伊 天五店
愛知、徳島、鹿児島など全国の名産地から仕入れる鰻。その日の産地が札で記されている。

創業慶応3年、老舗の関西風の
焼きを堪能する、一品あれこれ

本店は大阪市の旭区にあり、鰻の卸業と販売を営んできた老舗店。その姉妹店が、日本一長い商店街、天神橋筋商店街の中にある。
1階の奥に焼き場があり、熟練の焼き手が串打ちした鰻を何度も返しながら丁寧に炭火で焼く様が見える。立ち上る煙と香ばしい香りが食欲をそそる。鰻の専門店だけあって、品書きには蒲焼きや白焼きの他にも逸品がたくさんある。
味わいの深い山椒煮などは、日本酒なしには……という滋味深さゆえ、大人にこそ味わってほしい。
一方、グルグルと渦巻き状の鰻は燻製。テーブルに運ばれた瞬間から実に香ばしい。噛むたびに鰻の風味と薫香が口の中で双方主張し、これまた酒を呼ぶ名品だ。
最も注文が多いうな重の上は、蓋を取るとふっくらと身厚な鰻が2切れ載っている。たれも鰻の味が引き立つよう、必要以上に濃い味付けはしない。ご飯も国内の数カ所の米をオリジナルブレンドして炊き上げ、たれがよく絡み、硬すぎもせず柔らかすぎもせず絶妙。流石としか言いようのない美味美麗のうな重を、卸が営む店ゆえ、手頃な値段で味わえるのが、嬉しい。

鰻
備長炭で焼き上げる鰻は、関西風の腹開きで、同時に5匹串を打ち、何度も返しながら炭にあててパリッと香ばしく焼いていく。

ミナミの繁華街・三ツ寺筋に面したのビルの2階。カウンターの中では大浦直美さんが炭火の前に立ち串を焼く。鰻以外も地鶏や魚も充実。居酒屋として重宝する。

大阪・東心斎橋 炭火焼 寝床 すみびやき ねどこ

  • 住所:大阪府大阪市中央区東心斎橋2-6-11 2F
  • 電話:06-6211-0679
  • 営業時間:18:00〜25:00(L.O.) 休日:日曜・祝日休※団体予約の場合は営業
  • 席数:カウンター8席、テーブル12席 ※全席喫煙可
  • お通し:¥500
  • 予約:夏場は必要
  • 最寄駅:地下鉄千日前線「日本橋駅」、地下鉄各線「なんば駅」からそれぞれ徒歩約7分
  • オープン年月:2007年7月
  • 酒の種類:大浦さんセレクトの日本酒は常時入れ替えで辛口の酒を8種類ほど、グラス¥800〜。生ビール¥500。
  • 客層:30〜50代の男性客が約8割。リピーターが多い。

関西では希少な鰻の炭火串焼き店で
部位ごとの味を楽しむ

先代店主の実家が鰻の卸業を営んでおり、焼き鳥店のように気軽に鰻を食べに来てほしいと開いた、鰻の串焼き店。関西では希少な鰻串が人気で、店は大盛況。5年前から現在の焼き手・店長の大浦直美さんが引き継ぎ、女性ながら炭床前で忙しく鰻を焼いている。
初めてならまずは串の五種盛りで各部位の味を知ってほしい。はらみやつら、つくねなど。いずれも単品でも注文可能なので、気に入った串はリピートを。単品はこの他に、肝や短冊などの部位もある。締めはうな重等もあるが、茶漬けや焼きおにぎり、鰻のそぼろの玉子かけご飯など面白いメニューをぜひ。きっと鰻の新しい楽しみ方の扉が開かれる。

断然カウンターが特等席。盛り付けた料理を道広さんが、櫂に載せて客の目の前にひょいっと出す。低めのカウンターで、各自にお膳が用意されている。

大阪・北新地 炉ばた 恂さい ろばた じゅんさい

  • 住所:大阪府大阪市北区堂島1-5-35 2F
  • 電話:06-6147-9221
  • 営業時間:18:00〜翌 1:00(L.O.) 休日:日曜・祝日休
  • 席数:カウンター10席、個室1室4〜6席 ※全席喫煙可
  • 付出し:¥300〜¥500
  • 予約:したほうがよい
  • 最寄駅:JR東西線「北新地駅」、地下鉄四つ橋線「西梅田駅」からそれぞれ徒歩約5分
  • オープン年月:2014年6月
  • 酒の種類:日本酒が常に20種類ほど用意され1合¥1,000〜。メニューに載っていない品もあるので、相談を。
  • 客層:オフィス街が近い北新地なので、40代から上のビジネスマンが中心。男女比は半々。

北新地の雑居ビルに昨年開店した
炉ばた焼き店。鰻に野菜に魚介に舌鼓

ラウンジ等が多い夜の街、北新地。雑居ビルの2階。扉を開くと突如現れるコの字型のカウンター。
その中央に焼き場があり、店主の道広浩司氏が立つ。
その日入荷の新鮮な魚介や野菜がネタケースに並べてあるので、見ながら食べたいものを選ぶスタイル。
鰻の白焼きは太くて立派な本ワサビ付きで登場。そのワサビと赤穂の塩を薬味として載せて。脂ののった鰻の味を引き立てる。
関西の夏の定番うざくは、蒲焼きにした鰻を刻んでキュウリやワカメとともに土佐酢で和えたさっぱりとした酢の物だ。鰻と鰹の風味が深く美味。
この季節の口開けには嬉しい一品。炉ばた焼き店で味わう鰻料理もなかなかオツだ。

撮影/岡本 寿、徳山善行、鈴木拓也、ハリー中西、山田絵理 取材・文/粂 真美子、大西健俊、吉田慎治、三好彩子

Gainer 2015年8月号より